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健さんがベッドを出てから自然と眠くなって、
気がついたのは健さんが出て行くとき。
健「行ってきます、ゆっくり寝ときいや。
それから何かしらは食べること、ゼリーでもプリンでも。
またメールするわ」
「うん…ありがとう」
こうしてお見送りするんはもう本当の本当に最後かも。
「行ってらっしゃい」
最後に私の頭をわしゃわしゃと撫でてからお仕事へ向かった。
泣きそうになってるのばれてへんかな。
起きた時にはなかったおでこの冷えピタが健さんの優しさを物語る。
朝はバタバタしてるのにわざわざ買いに行ってくれたんや。
莉［いいよ！おいで！］
［莉奈さん、ありがとうございます。］
健さんに会ったら決心がにぶってしまう。
お仕事に行ってる間にお邪魔させてもらうことにして、準備を始めた。
もともと逃げるようにして家を出てきたからまとめる荷物なんてそんなになかった。
早々に終わらせて、キッチンに立った。
健さんへのせめてものお礼。
家を出たら、もう日が暮れる頃だった。
数ヶ月の間、健さんと過ごした部屋を見回して、素敵な思い出にふたをする。
「ありがとうございました」
キャリーケース一つ持って、来たのは莉奈さんらしいハイセンスなインテリアで揃えられた角部屋。
晩ご飯を作って待っていたら
莉「ただいまー！
なに、このいい匂い」
「おかえりなさい、
おいしいかはわかりませんけど…」
莉「ありがとう！
お昼食べれなかったからお腹空いてたのー」
莉奈さんにも言ってない。
明日からどうするか、なんて誰にも言うつもりはない。
［明日、帰ります］
自分の生まれた環境を恨んだことなんて数え切れないほどある。
周りの人たちはこんなにも素敵な人ばかりなのに。
その日は莉奈さんは若い頃の武勇伝を話しながら、気づいたら寝てた。
隆二のバカ、そんな寝言は聞き流すことにしますね。
健さんのくれた薬のおかげで熱はすっかり下がった。
みんなから黙っていなくなるなんて、裏切るみたいで嫌だけど変に余計な心配をかける方が嫌だ。
それなら、みんなの頭の中から自然にフェードアウトして忘れてもらえたらいい。
「莉奈さん、ありがとうございました」
世間知らずな私はまた地獄に戻る。
戻るだけ、健さんと出会う前の私に。
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えみ(プロフ) - 紫苑さん» お返事遅くなってしまい、すみません！（ ; ; ）ほんとにのろくて申し訳ないですが、頑張ります！ありがとうございます！ (2017年1月23日 9時) (
レス) id: cae321e952 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - コメント失礼します。健ちゃんにキュンキュンしながら読んでます！お話の続きが楽しみです！更新待ってます。頑張ってください！ (2016年11月14日 23時) (レス) id: 1ef59402c7 (このIDを非表示/違反報告)
えみ(プロフ) - あやさん» 評価ありがとうございます！そう言っていただけると本当に嬉しいです。更新遅かったりしますが、精一杯完結まで書かせていただきます。これからもよろしくお願いします！ (2016年5月10日 22時) (レス) id: 9fef194a08 (このIDを非表示/違反報告)
あや - 投票しても投票したりません！毎日楽しみに見ています！ (2016年5月6日 12時) (レス) id: b1acdd8939 (このIDを非表示/違反報告)
えみ(プロフ) - (名前)かのんさん» ありがとうございます！そう言っていただけると嬉しいです！ (2016年5月6日 10時) (レス) id: 9fef194a08 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えみ | 作成日時：2016年5月5日 21時
