#延命失敗でさようなら【myzm】【kgm】 (ページ26)

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「でも…………やっぱり、俺はAを助けたい。Aに死んでほしくない」

今までの時間が、言葉がガラガラと崩れ落ちていく。

まゆだけは分かってくれるって思っていたのに、違ったんだって。

今までの言葉は本当は上辺だけだったのかな。

思ってもいない言葉をなんとなく並べていただけなのかな。

考えれば考えるほど苦しい。

「Aはもう一回、落ち着いて考えよう。俺も一緒に考えるから。だから＿＿＿」

「もういいよ。考えても変わらないから」

「A！」

私が椅子から立ち上がると、まゆが引き留めるように声を上げる。

「放っといてよ！もう話したくない！」

玄関ではいてきたスニーカーを引っ掛けて、まゆの家を飛び出る。

カチカチとマンションのエレベーターのボタンを押しながら、考えた。

わたしがおかしいの？

辛くて、苦しくて、なんで生まれちゃったんだろうって思うわたしが変なのかな…………。

降りてきたエレベーターに乗り込む。

まゆは追いかけてきたり、しないんだ。

でも、まゆはいつも人が遠ざけることに対して深く干渉しようとしてこない。

そういうところが心地よくて一緒にいるようになったのに…………。

今は、誰かがそばで寄り添ってほしい。

あの寒空の下でわたしを見つけてくれた加賀美さんみたいに。

誰でもいい。

誰でもいいから、誰かわたしを見つけて。