#延命失敗でさようなら【myzm】【kgm】 (ページ23)

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今日も精神科の先生はいつもと同じ微笑みで、「精神安定剤を処方しておきますね」と言った。

家には薬の白い紙袋が手つかずのまま放置されている。

配信を休止してから、薬を飲むことすら億劫になっていた。

そういえば、三月だから学校はそろそろ卒業シーズンだと、先生が言っていた。

卒業という言葉で連想されるのは、学校の卒業というよりライバーの卒業の方が印象が強い。
　

これは多分、わたしに卒業式の思い出がほとんどないから。

卒業式の記憶は、小学生の頃にクラスメートと写真を撮ったことしか覚えていない。

小学生の頃がわたしにとって一番幸せな時期だった。

中学の時のことは思い出したくもない。

なんだか、ネガティブなことを思い出しちゃった……。

気分もあまり良くないし、そろそろ寝ようかな。

パソコンを閉じようとすると、マネージャーさんからおびただしい量の連絡が来ていることに気が付いた。

昨日まではこんなに連絡はなかったはずだけど、と思いつつメールを開く。

画面をスクロールしながら、そこに書かれている内容を読んで、わたしは目を見開いた。

「なんで、この写真…………」

『これがネットで出回ってます。こちらで対応を急ぐのでエゴサはしないように！』という忠告の文章と共に添付されていたのは一つのURL。

そこに書かれているのは真秀場Aの前世についての記事。

そしてわたしが凌辱されている写真。

頭が真っ白になって、呼吸が浅くなる。

苦しくてしゃがみ込むと、意識がだんだん朦朧としてきた。