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「残された事件の面影」天橋町第三中学校取り壊し【特集記事】ページ8

「残された事件の面影」天橋町第三中学校取り壊し【特集記事】

当時、世間を騒がせていた天橋町中学生いじめ事件が起きた天橋町第三中学校が来年の春に取り壊されることが決定しました。

廃校となった校内の撮影を特別に許可いただき、当時第三中学に勤めていた教師にもお話を伺うことができました。

(リポーター)『当時の事件についてどう感じていますか？』

(教師)『私は詳しいことは知らされてなかったのですが、被害にあった生徒は本当にいい子で……どうしてあの子がいじめられていたのか、今でも理解できません』

(リポーター)『教師はいじめについて気づいていなかったのですか？』

(教師)『私は担当していた科目の授業でしか会う機会がなかったので気づけませんでしたが、担任の先生は気づいていてもおかしくなかったんじゃないかっては思いましたね。まあ、本人は否定しているので私は今更何も言えませんが』

(リポーター)『取り壊しについてはどう感じていますか？』

(教師)『そうですね……この学校での勤務期間は長かったのでやっぱり寂しいですよ。それに、事件が風化してしまわないか心配です』

(教師)『あ、ここです。ここが、その……例の空き教室です。何もないでしょう』

(リポーター)『窓を開けてみてもいいですか』

(教師)『はい。あ、私が開けます』

(リポーター)『うわ、だいぶ高いですね。ここから飛び降りるのは相当怖かったでしょう。いじめから逃げ出すことと飛び降りることを天秤にかけた結果、いじめから逃げることの方が難しいことだったのでしょうか』

(教師)『あの子にとってはそうだったんじゃないですかね。あの、そろそろ閉めてもいいですか』

(リポーター)『あ、すみません！あの、本日はお忙しい中取材を受けていただきありがとうございました』

(教師)『いえ、その、最後にこの校舎を映像に残してくださって、こちらこそありがとうございました』

事件が風化しつつある中、現代の日本はどういじめ問題と向き合うべきか。

皆さんも今一度考えてみてはいかがでしょうか。