誰かのお話。 ページ23
それからはほとんど、
代わり映えのない時間だった。
だぁーれもいない。
例えば用心棒をして過ごしたり、
時には酒場の雑用をしたり……
生きるために生きていた気分だった。
ゼノ兄に会うまで、
頑張るって決めてたから。
でも。
待つだけじゃなく、
何かをしたかったのかもしれないな。
誰かに逢いたかったんだ。
例えば、そう。
ユンみたいに。
*・゜゚・*:.。..。.:*・*:.。. .。.:*・゜゚・*
「やめてよ、くすぐったい」
「いーじゃんユン!
眠れないからなんか話そうって言ってきたの、
ユンが先だもんね!」
「まあ、そうなんだけど、さ……」
顔が真っ赤になるのが珍しくて、
ついついからかってしまう。
「ね、ユン、ありがとね」
「え?」
「出逢ってくれて! ありがとう!」
「………うん。
俺も、ありが、と………」
見慣れたようで、いつも違う森の景色。
その中にある、見慣れた笑顔。
……ああ、だから君の事が好きになったんだね。
忘れない、忘れたくない、大切な人。
「ねえ、ユン」
「ん?」
「大好き!」
「ん」
あえて、ありがちな言葉で伝える。
今の幸せを、思い出にこめて。
それとも、今までの思い出を幸せにこめて?
…どっちでもいいや。
取り敢えず、今が幸せならそれでいいや。
金色
ーTHE ENDー
ラッキーキャラ
ケイシュク
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ノルアン(プロフ) - 千々さん» ありがとうございます!これからも更新停止状態にはならないように頑張らせて頂きます!いつもありがとうございますm(_ _)m (2020年6月23日 6時) (レス) id: 56e7842da3 (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - とても面白かったです。次回作も読ませていただいています。これからも頑張ってくださいね!(いろいろ大変なのはお察しします……) (2020年6月21日 19時) (レス) id: df88b28f21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ノルアン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/akamate/
作成日時:2020年4月26日 20時