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逃げの旅 ページ18

「A君、危ない……っ!」


*・゜゚・*:.。..。.:*・・*:.。. .。.:*・゜゚・*


「あ、れ…?俺、どうなったっけ?」


「A君! 目が覚めた…良かった。
君はクムジの部下に重傷を負わされて…」


「ジェハ兄…勝、てた?」


「この闘い自体はね。
でもクムジには逃げられてしまったけど」


「良かった! 勝て……」


う…っ!?

起き上がろうとすると、背中に激痛が走った。


「い、たぁ…っ」


「A君! 起き上がっちゃ駄目だ。安静にして」


その後、ジェハ兄はギガン船長を呼ぶと言って
部屋から出て行った。


*・゜゚・*:.。..。.:*・*:.。. .。.:*・゜゚・*


「ったく、呆れた小僧だよ。
ジェハが居なくなったくせに、特攻しやがって」


「ごめん、ギガン船長。でも…」

「お前はこの街から去りな」


「…えっ!?」


一瞬、その言葉が理解できなかった。


「どういう…」


「お前みたいなガキには
海賊なんてモンは早いんだよ。
どっかに消えちまいな」


冷たく突き放すような言い方。

でも、俺を思ってということがよくわかる。

俺はこの街に居たら危ないから…

でも。


「大丈夫だよ! 俺は闘える!
こんな怪我大したことな…」


「大したことあるよ。
ほら、怪我が治ったら放り出すからね、
とっとと怪我治しな」


ギガン船長はそれだけ言うと出て行ってしまった。


「ジェハ兄…」


「船長の言うこと、聞いてあげな。
前に言ってたんだけどね、
この船に乗っているのはみんな、
ギガン船長にとって息子同然なんだ。
怪我なんてさせたくない」


「でも…」


「A君」


言い返せなかった。

ごめんね…ありがとう。

俺の、四人目の、兄ちゃん。

そして…さよなら。

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ケイシュク


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ノルアン(プロフ) - 千々さん» ありがとうございます!これからも更新停止状態にはならないように頑張らせて頂きます!いつもありがとうございますm(_ _)m (2020年6月23日 6時) (レス) id: 56e7842da3 (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - とても面白かったです。次回作も読ませていただいています。これからも頑張ってくださいね!(いろいろ大変なのはお察しします……) (2020年6月21日 19時) (レス) id: df88b28f21 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ノルアン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/akamate/  
作成日時:2020年4月26日 20時

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