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血鬼術にかかっていたとは…不甲斐ない!



まるで師範が言いそう…なんて思いながら鬼を探しに席を立った


師範達はまだ寝てる…


汽車の屋根へと跳ぶと前から強烈な鬼の異臭がして刀が空を切る音がした


ビリビリと肌に伝わる感覚は上弦の弐と遭遇した以来だ


刀に手を掛け足に力を入れて一気に前へと跳んだ


前には炭治郎と鬼がいた


____陽の呼吸 参ノ型泡沫陽光



私は炭治郎の上から鬼の頚を横に薙いだ


鈍い音と共に鬼の頚が落ちるが鬼の体の崩壊が始まらない



「あれぇ?君も起きちゃったんだ…まぁ、いいか
あの方が¨柱¨に加えて¨耳飾りの君¨を殺せって言った気持ち凄くよくわかったよ
存在自体が何かこうとにかく癪に障って来る感じ」


列車と融合して…それに、こいつの左目には…下弦の壱って…


「素敵だねその顔 そういう顔を見たかったんだよ うふふふ
頚を斬ったのにどうして死なないの教えて欲しいよね いいよ俺は今気分が高揚してるから 赤ん坊でもわかるような単純なことさ うふふっ“それ“がもう本体ではなくなっていたからだよ」


あいつの体は本体じゃない…?


「今喋ってる“これ“もそうさ 頭の形をしているだけで頭じゃない 君達がすやすやと眠ってある間に俺はこの汽車と【融合】した!この汽車の全てが俺の血であり肉であり骨となった うふふっそのかお!いいねいいねわかってきたかな?つまり

この汽車の乗客二百人余りが俺の体をさらに強化するための餌 そして人質 ねぇ守りきれる?君達は二人でこの汽車の端から端までうじゃうじゃしている人間たち全てを俺に¨おあずけ¨させられるかな?」


そいつの言葉が終わらない内に私は炭治郎の隣をすり抜け、頭部の上半分を斬り飛ばした


この汽車の乗客全員が人質…守りきらなければいけない


『炭治郎!私が守れるのは三両が限界だ!他の皆も起こさなければ…』


「あぁ!煉獄さん 善逸 伊之助ーーっ寝ている場合じゃない!起きてくれ頼む!禰豆子ーーーッ!眠っている人たちを守るんだ!」


『師範!伊之助!善逸!禰豆子!乗客全員の危機だよ!起きて!』


二人で声の限り叫ぶと後方から唸り声が聞こえてきて顔を輝かせる


屋根を突き破り猪の毛皮を被ったその人は叫びながら飛び出てきた


「猪突猛進 伊之助様のお通りじゃアアア!!」

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作者名:イカ星人 | 作成日時:2020年1月19日 19時

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