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今日もAは起きないかとAを見に行った時だった
『行かないで……置いて……行かないで………お願いだから』
悪夢を見て魘されている様子で冷や汗が吹き出ているAの手をぎゅっと握るとAは表情を和らげて整った顔に笑みを浮かべた
つい、綺麗な笑顔に見惚れているとAがゆっくり目を開けた
『アオ…イ?』
私は反射的にAから手を離した
「もう…心配したんですよ……」
涙が零れ落ちそうになるのを堪えてそう伝えるとAは申し訳なさそうにごめん…と謝った
「いいんです……二人を助けてくれてありがとうございました」
『大丈夫…それが私の使命だから。戦う術を持たない者を戦う術を持つ者が助けるのは当然でしょ?』
こう言うのをサラッと言える所…本当に尊敬する
『そう言えば他の隊士は?』
「7人中、4人が死亡。3人中、1人は右腕に後遺症が残って鬼殺は難しいそうです」
簡潔に述べるとAは顔を伏せ悔しそうに唇を噛み締めていた
『守り……きれなかった。私が未熟だから…………』
「でも、Aのお陰で3人助かった…それだけで十分凄いと思うけど」
『そう言ってもらえると嬉しいけどまだダメなんだ。もっと鍛えなきゃ…』
Aはそう言うと早速鍛練をする!と言い出したので慌てて止めたけど不服そうな顔をするAだったがしのぶ様を連れて来たら大人しくなった
「絶対安静ですよ、分かりましたか?さっき目覚めたばかりなのに鍛練とは傷が開いても知りませんよ?」
『分かりました、安静にするので薬を増やさないで下さい』
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作者名:イカ星人 | 作成日時:2020年1月19日 19時