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「ねぇねぇ、名前は?君、なんて言うの?」
『煩い、少しは黙れ』
こいつが食べた人数は三百人…… いや、もっと食べてる………落ち着け、相手は上弦。感情はコントロールできないような奴が二人を守れるわけない………
『なほちゃん、すみちゃん。立てる?立てるなら今すぐここから走って逃げて、藤の花のお守りあげるから蝶屋敷まで走って逃げて、早く!』
あいつを睨んだまま二人にそう言うと頷いた気配がした。陽介!と呼んで藤の花のお守りを二人に渡せると二人が走って行ったのを確認した
____陽の呼吸 陸ノ型 守護無双
『何、二人に対して攻撃しようとしてんの?』
あいつが持っていた扇から鋭利な斬り撃を上手く捌いて逃がす
「わぁ、今のを捌くとは凄いねぇ。君の技は全体的に他の人よる速いねぇ、君の攻撃を繰り出す速度が桁違いなのかもだけど」
ずっとニコニコと気色悪い笑みを浮かべていたそいつが目を開いた時悪寒が背筋を走った
上弦の…………弐
「ねぇねぇ、名前は?」
上弦…………お父さんを殺したかも知れない…………名前は、確か
『光殺って知ってる?』
「うん?俺の質問に答えてくれたら教えてあげるよっ」
___血鬼術 粉凍り
まずいっ…!
刀を瞬時に鞘に入れると口を押さえ反対の手で陽介の足を掴み後方へと移動した
あいつの周りの空気を吸い込めば肺胞が壊死すると直感でわかった
『陽介、緊急で応戦を呼んできて…上弦の弐が来たと』
「カァァァァ!」
陽介を攻撃しようとするあいつに近づいて胸を深く斬った
「速いねぇ」
___血鬼月 蓮葉氷
この至近距離じゃ、防げない……
致命傷だけは避けて攻撃を受けて距離を開ける
「おぉ、上手く受けたけど冷たいでしょ?痛くない?大丈夫なの?」
うるせぇ…めちゃくちゃ寒いし痛いわ馬鹿野郎!
もう、マジで許さん。泣いても許さんわ!
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作者名:イカ星人 | 作成日時:2020年1月19日 19時