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「見事、見事だ。3人とも…」
柔らかく微笑んだ師範の肩には僅かな切り傷があった
「「『やっ…やったぁー!』」」
師範は呼吸で止血をすると私達の頭を順番にわしゃわしゃと少し乱暴に撫でてくれた。鼻から息を吸い込むと優しい匂いが胸いっぱいに広がった
「合格だ!許可しよう。3人とも、生きて帰ってきてくれ」
「「『はい!』」」
流れる川の水に映る自分の姿を見てみるとボロボロだったが満足そうに笑みを浮かべていた
最終選別に向かう日、1人ずつ師範の前の継子が使っていた日輪刀を渡された。そして、お父さん、お母さん、正一兄さんの羽織を渡された
お母さんの羽織には藤の花と太陽が入っていてお父さんの羽織には太陽、正一兄さんの羽織には大樹が入っていた
『これは…?』
「遺品として取ってあったのだ!お前らが着るのに一番相応しい。では、行ってこい!」
「「『はい!』」」
善三は正一兄さんのを、亮二兄さんはお父さんのを、私はお母さんの羽織を来て屋敷を後にした
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作者名:イカ星人 | 作成日時:2020年1月3日 20時