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やっとのことで着いた山をまず頂上まで登ると笑いながらとんでもないことを言い出す煉獄さんを少し恨めしく思いながら山道をかけ上がった



人の手が入っていない山道はでこぼこで走りにくいし斜面はとんでもなく急で進むより登っていると言った方が正しい



時折、鹿やら兎を見かけると煉獄さんは逃げる鹿や兎と並走しながら暫くすると私の所へ戻って来る


屋敷を出た時は朝だったのに、やっと頂上に着くともう、夕方だった



この山は非常に、高い。高いからとてつもなく酸素が薄い



『ゴホッ、ケホッ…スーハァーハァーハァー』



窒息する……隣をちらりと見れば煉獄さんは腕を組み良い眺めだ!と頷いていた


「さて、休憩をしよう!休憩が終わったらまずはこの山を1往復だ!終わり次第走り込むぞ!」


『え?あの……煉獄さん…?ハァハァ、ここめちゃくちゃ酸素薄くて辛いですし疲れてて倒れそうなんですけど…』



「慣れれば苦では無くなる!それに、相手は人では無いのだ!
攻撃しても再生するし頚を日輪刀で斬るか日光浴びせる以外で殺す術は無い!

だが、奴らが現れるのは大方夜だし人は怪我がすぐ再生するなど無い、鬼相手には限界を越えなければならない!力を付け、弱き者を守るのが我々の仕事だ!」



いつもと同じように語ってくれた煉獄さんだったけどその瞳に決意が宿っているのを見て私は無言で煉獄さんに背を向け下山した

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作者名:イカ星人 | 作成日時:2020年1月3日 20時

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