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そうして意気込んだはいいものの、結局のところ、私はご家族に尽くされっぱなしだった。
沸いた風呂に最初に放り込まれ、村の寝間着を着せられ、リーンちゃんの遊び相手に指名されては遊び呆ける。
その居心地の良さに目を回しながらも、ついつい甘えてしまい。
気が付けば私は、リーンちゃんに寄り添って布団に包まっていた。
すうすうと可愛いらしく寝息を立てる柔らかいほっぺが、すぐ目の前にある。
『(……いいんだろうか、これで)』
本当に、彼女らの中で私はどういう立ち位置なのか。想像以上の手厚い歓迎に、戸惑いながらも流されてしまう自分がいた。
今日だって、おそらく「もうゆっくり休んでね」と言われて寝室に押し込まれた。
――明日からは、何とか出来ることを見つけないと……。
そのためにはまず、よく観察して、何より言葉を覚えて――うー、やることが山積みだ。
明日は昼前にショッピさんが迎えに来てくれるとのことなので、とりあえず早起きして、手伝えることを探して……。
「ん、ぅ……」
『――！』
身じろいだ幼女に、ぐっと息を潜める。
しかしリーンちゃんは目を開けることなく、再び規則的な寝息を立て始めた。
『……』
家を用意してくれて、食事も、服も、何だって快く提供してくれて。
そんで私の"仕事"にだって、彼が付き添ってサポートしてくれることになっている。
――王都の言葉を話せて、こちらを油断させられる、彼が。
グルッペンさん達の思惑の本当のところは断言出来やしないけれど、でも多分、少なからず。
『(――"監視"、だよね)』
自分で言っておいて、気が重くなるのを感じた。
斜に構え過ぎだろうか。……いいや、考える分には失礼にもならないだろう。
救いなのは、このあどけない寝顔に何の裏もないことだ。
彼女らはショッピさんと繋がっているだろうが、きっと彼女ら本人に下心はない。
『(しばらくしたら、独り立ちを提案するのもありか)』
そのためにはどれくらいの労と期間が必要か――考え始めたところで欠伸が零れる。
私は結局早々に考えを打ち切り、リーンちゃんのぬくもりの隣で目を閉じた。
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感情末期 - コメント失礼しますー!巡回いってきます!!大好きです!!いってきます! (2021年10月5日 22時) (
レス) id: c7b86b77aa (このIDを非表示/違反報告)
江之子(プロフ) - 蓮さん» コメントありがとうございます。頑張って組み込んだコメディ部分、ウケたようで嬉しいです(笑) 応援ありがとうございます。 (2020年5月21日 2時) (レス) id: f8221d30c6 (このIDを非表示/違反報告)
蓮 - コメント失礼します！ふにんきのところ笑っいました。更新頑張ってください！応援してます！ (2020年5月21日 0時) (レス) id: a5a3967b27 (このIDを非表示/違反報告)
江之子(プロフ) - 櫻華さん» コメントありがとうございます。これからもご満足いただける作品になるよう頑張ります！このご時世なので、櫻華さんも重々ご自愛くださいね。 (2020年5月20日 22時) (レス) id: f8221d30c6 (このIDを非表示/違反報告)
櫻華(プロフ) - 初コメ失礼します！リアリティのあるお話で、とてもハマりました！お身体に気をつけて、これからも更新頑張ってください！ (2020年5月20日 16時) (レス) id: e0d01a51ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：江之子
| 作成日時：2020年4月24日 1時
