参拾伍 ページ45
父様に堕姫と妓夫太郎の血鬼術や私が遊郭に潜入していた間の被害を報告した。
『以上で報告を終わります。それと、次に帰って来た時母様と共に聞いて欲しいことがあります。聞いて頂けますか?』
「今ではいけないのかな?」
駄目なわけではないけれど、今言うべきではない気がするのよね。
『良いのであれば次の時に話す方がありがたいです。』
「分かった。では次はあまねも呼んでおこう。」
『ありがとうございます。それでは私は蝶屋敷に戻りますね。』
「お疲れ様。ゆっくり休息をとってね。」
父様にたくさん心配をかけてしまったわね。あの感じだと、母様や輝利哉達も心配してくれていたのかしら。申し訳ないわ。
「A様。」
ん?この声と気配は…
『無一郎?どうかしたの?』
振り向いてみるとやはりそこにいたのは少し心配そうな顔をした無一郎。
「い、いえ。特に用事がある訳では無いのですが、酷い怪我を負ったと聞いていたので大丈夫なのかなと思って…。」
私の前では少し表情豊かなのよ。心配してくれたのね。優しい子。
『ありがとう、無一郎。大丈夫よ。これから蝶屋敷に戻るところなの。』
「そうだったんですか。一緒に行きましょうか?」
『…遠慮しておくわ。無一郎は任務帰りでしょう?ゆっくり体を休めてね。』
「はい。分かりました。気を付けてくださいね。」
『えぇ、ありがとう。』
無一郎は自分の屋敷へ帰っていった。原作では次に刀鍛冶の里へ行くわね。そこでは死人は出ないし、無一郎の記憶が戻って禰豆子が太陽を克服する。蜜璃と無一郎に痣が出て上弦の肆と伍を倒す。
私達剣士は刀があってこそ戦える。刀鍛冶さん達をしっかり守らなければね。ちなみに私の刀は里長の鉄珍様が打ってくれているのよ。
『しのぶ、カナエ。戻ったわ。』
「A様!!大丈夫ですか。ちゃんと無理はしませんでしたか。行く前よりも痛くなったところはありませんか。気分が悪くなったりしていませんか。」
あらあら、マシンガン……。
『大丈夫よ、しのぶ。無理もしていないし、痛いところもなくて、気分が悪くもなっていないわ。』
それは良かった、としのぶが落ち着いたところでカナエとカナヲが来た。
「お帰りなさい、A様。お話はできましたか?」
『えぇ、お陰様でしっかりお話をしてきたわ。』
私の返事を聞いてふわっとカナエが微笑んだ後、また病室へ案内してもらったわ。場所はちゃんと覚えているけれど、毎回案内してくれるのよ。優しいわね、皆。
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むいむい - ラインのプロフィールのところに長女ちゃんの絵を使っても良いでしょうか (7月2日 13時) (レス) id: 0d0f0690eb (このIDを非表示/違反報告)
メア様推しの人 - どうしたらそんなに絵が上手くなるんですか? (6月4日 23時) (レス) @page16 id: b2dbf5b4a0 (このIDを非表示/違反報告)
れーー - 絵うますぎ (2020年10月28日 22時) (レス) id: 69c853c22b (このIDを非表示/違反報告)
ほ - 16歳だったら、御館様と歳近すぎません?(( (2020年8月23日 18時) (レス) id: 0579cbeafd (このIDを非表示/違反報告)
くるみっこ - (あんぐり)えっ絵上手すぎ‥手の書き方神やん (2020年5月23日 6時) (レス) id: 65e7743a54 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜簪 | 作成日時:2019年11月27日 22時