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参拾参 ページ43

『ねぇしのぶ、カナエ。』

「なんですか?」
「なんでしょう?」

『お館様の元へはまだ行ってはいけないかしら。天元から報告してくれているとは思うけれど、私からもしておきたいわ。』

ちゃんと生きていますって伝えたい。約束も守ることができたことだし、報告もしたい。

「…絶対に無理をしないのなら許可します。」

「なっ!!姉さん!!?」

『ありがとう、カナエ。』

無理ってどこまでが無理なのかしら。あまり動かなければいいのかしらね。←

「A様、お館様はとても心配しておられました。見ている私が辛くなるほどに、です。それをしっかりと理解した上で行ってください。」

父様が…。あまり他の人に感情を見せたりしない父様が?でもカナエは嘘なんかつく人ではないし、しのぶも辛そうにしているわ。何かあったのね。

『分かったわ。』


それから隠の方が来てくれて、私を本部まで送ってくれた。眠っていた間に傷はだいたい塞がっているから少しピリッとした痛みがあるくらい。少しは歩けるから庭までは自分で行く。

『…父様。』

「A…体調はどうかな。」

『もう大丈夫です。ご心配をお掛けしました。』

なんだか少しやつれてしまったように見えるわね。病気はもう治したはずなのに。何故?

「おいで。少し話をしよう。」

『御意』

なんだか久しぶりに来るわね。父様の私室。ここに来ると”私”が目覚めた時のことを思い出すの。

「10年前を思い出すね。Aが私に話してくれた時のことを。あの時はまさかここまで強くなると思っていなかったよ。Aは輝利哉以外で唯一私の血を強く受け継いでいるからね。体も弱くて幼い子が鬼殺隊最強だなんて驚いているよ。」

そう、髪色から分かるかもしれないけれど私は兄弟の中で輝利哉の次に父様の血を多く受け継いでいるの。昔…幼い頃はすごく体が弱くて鍛錬中に倒れるなんて日常茶飯事だったわ。その度に父様と母様がやめるように説得してきたけれど1度も頷かなかった。

「私はね、今回上弦の鬼を倒した事すごく嬉しいんだよ。けれどね…Aに鬼殺隊を続けて欲しくないとも思ってしまった。」

『何故…ですか。』

「このような考え、当主として最低だと思う。でもね、私はAがとても大切なんだよ。1ヶ月、目を覚まさなくて、死んでしまうかもしれなかったと言われた。それが怖くなってしまった。娘が大事で鬼と戦って欲しくないと思ったんだ。」

…父様。カナエの言っていた”心配”はこういうことだったのね。

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むいむい - ラインのプロフィールのところに長女ちゃんの絵を使っても良いでしょうか (7月2日 13時) (レス) id: 0d0f0690eb (このIDを非表示/違反報告)
メア様推しの人 - どうしたらそんなに絵が上手くなるんですか? (6月4日 23時) (レス) @page16 id: b2dbf5b4a0 (このIDを非表示/違反報告)
れーー - 絵うますぎ (2020年10月28日 22時) (レス) id: 69c853c22b (このIDを非表示/違反報告)
- 16歳だったら、御館様と歳近すぎません?(( (2020年8月23日 18時) (レス) id: 0579cbeafd (このIDを非表示/違反報告)
くるみっこ - (あんぐり)えっ絵上手すぎ‥手の書き方神やん (2020年5月23日 6時) (レス) id: 65e7743a54 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜簪 | 作成日時:2019年11月27日 22時

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