拾漆 ページ25
『____ん。』
目を覚ますと見た事のある天井に消毒液の匂い。蝶屋敷ね。私自身がお世話になるのは久しぶりかしら。
コンコン「失礼します。」
丁寧に扉を叩いて入ってきたのは、花を持ったカナエとカルテを持ったしのぶ。
『今の時間は分からないけれどとりあえず、おはよう、カナエ、しのぶ。』
「おはようございm_____えっ!!」
「今はお昼でs__________えっ!!」
流石姉妹。反応がそっくり。なんだか和むわね。
『2人とも大丈夫?固まっているわよ。』
太ももの傷がまだ残っているからそんなに日は経っていないかしら?そうだといいのだけれど。
「…A……様…、目が覚めたのですね。_____________どうしてあんな怪我を負ったのですか!!たとえ誰かを守るために必要だったとしても限度があるでしょう!!?どれだけ怖かったか。貴女がいなくなるかもしれないという恐怖が、不安がずっと……ずっと…………」
しのぶを泣かせてしまったわ。後悔はしていないけれど、申し訳ないわね。
「A様。煉獄君や竈門君から当時の状況は聞いています。なのでA様がその傷を負った理由も分かっているつもりです。けれどしのぶや私だけではなく、沢山の者が貴女を大切に思っているのです。それをどうか知っておいて下さい。」
カナエ………。
しのぶもカナエも大きな瞳に沢山涙を溜めているし、声も震えて泣きそうなのを、手を握りしめて我慢してる。
私は優しく2人の手をとる。
『ありがとう。私のことを心配してくれて。医療に関わる貴女達にはとても怖い思いをさせてしまったわね。なるべく怪我には気をつけるけれど、これからずっと無傷ではいられないかもしれない。それでも私を見捨てないでいてくれるかしら。』
私が問いかけると、2人は何かを決心したように大きく頷いた。
私は大切な人たちを守るために戦うことは止められない。きっとこれから待っている大きな戦いでは今回以上の大怪我をすると思う。でも絶対に挫けないわ。だってみんなが大好きなんだもの!!
あぁ、あとちなみに私が目を覚ましたのは1週間経ってからだったらしいの。太ももの怪我は全治2週間。脇腹は全治3週間と言われたわ。正直に言うとそんなに長い時間休むなんて良くないと思うの。筋力も体力も落ちてしまうわ。まぁ治り次第任務には行くとして、今はそれよりも、杏寿郎達のことよ。大丈夫なのかしら。
486人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
むいむい - ラインのプロフィールのところに長女ちゃんの絵を使っても良いでしょうか (7月2日 13時) (レス) id: 0d0f0690eb (このIDを非表示/違反報告)
メア様推しの人 - どうしたらそんなに絵が上手くなるんですか? (6月4日 23時) (レス) @page16 id: b2dbf5b4a0 (このIDを非表示/違反報告)
れーー - 絵うますぎ (2020年10月28日 22時) (レス) id: 69c853c22b (このIDを非表示/違反報告)
ほ - 16歳だったら、御館様と歳近すぎません?(( (2020年8月23日 18時) (レス) id: 0579cbeafd (このIDを非表示/違反報告)
くるみっこ - (あんぐり)えっ絵上手すぎ‥手の書き方神やん (2020年5月23日 6時) (レス) id: 65e7743a54 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:桜簪 | 作成日時:2019年11月27日 22時