終わらない恋−５ ページ29
「へー、外見からはわからないけど。何キロぐらい？」
「え、それ聞く？」
「ダイエットしたいなら、トレーニングに付き合ってやろうか？」
「……、……遠慮しておきます」
ダイエットのために死ぬ覚悟はまだできていない。
「ごちそうさま」
「結弦くんにしてはたくさん食べたね」
余ったら翌日にでも食べてもらえばいいかなと多めに作ったにも関わらず、目の前のお皿は空になっている。
「美味しかったし。それになにより、Aが俺のために作ってくれたと思ったら、残すのがもったいないもん」
頬杖をついて上目遣いでにこにこと見つめてくる、結弦くん。
「……片付けちゃうね」
立ち上がって、空になったお皿をキッチンへ持って行く。
「またスルーかよ」
背後から結弦くんの呟きが聞こえたけど。なんて答えたらいいか、わからないから。
お皿をさっと水で洗い流してから、食洗器に入れていく。
男性の一人暮らしにしては広めで使い勝手のいいキッチン。調理器具もちゃんと揃っている。
このキッチンで結弦くんのためにお料理する女の子が他にもいるのかな。
結弦くんはいつもあんなふうに甘い言葉で褒めるのかな。
そして、他の女の子は、結弦くんにもっと可愛く反応できるのかな。
「―――A」
「ひゃっ」
すぐ後ろに結弦くんがいて、私は身を縮こませた。
「はい、お皿」
「うん、ありがとう」
重ねられたお皿を結弦くんの手から受け取ると、結弦くんが黙ったまま私を見入ってきて。
「……えっと、なに、かな？」
お願いだから、そんな目で見ないでって、叫びたくなるぐらい、動揺する私……。
だって、結弦くんの瞳、魔力でもありそうなんだもの。綺麗だけど、綺麗すぎるのも怖いんだって思い知る気分。
「あのさ、」
「うん」
一旦目を伏せた結弦くんは、伸びた髪を耳にかけてから、私に視線を戻す。
「Aだけだから」
「え？」
「この部屋に招いたのも、料理作ってもらうのも、Aだけだから」
「……、………」
「どうせまた他の女にも料理作ってもらってんのかと想像してんだろ」
ふいっと横を向いた結弦くんがおもしろくなさそうな顔をする。
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エミル(プロフ) - 鹿さん» 鹿さん、コメントありがとうございます。しばらくじれったい状態を続ける予定です(笑) 罪悪感と妄想の狭間で悩みますが、結局妄想には勝てない。心の中で羽生さんに謝りながら書いています(^_^;) (2022年1月12日 22時) (
レス) id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - ちなみに、罪悪感は、私の場合三日くらい経ったら消えます(笑)最初はすごくあったけど、結局妄想は止まらない感じ…。申訳ないですよね、ほんと。 (2022年1月12日 16時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - くっつきそうでくっつかない(笑)じれったい二人をまだまだ見ていたいです＾＾毎日楽しみにしています！ぜひぜひ羽生さんに幸せをあげてください！ (2022年1月12日 16時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エミル | 作成日時：2021年12月18日 20時
