終わらない恋−１ ページ25
＜Yuzuru Side＞
スケートでもなんでも夢中になった場合、周りが見えなくなって、一心不乱に突き進んでしまうのは、俺の長所でもあり、短所でもある。
目的に向かって一直線、猪突猛進。
この性格が恋愛でも吉と出るのか、それとも―――相手が恐れをなして、逃げちゃうのか。
俺にもわからない。
一つ言えるのは、どんなに分析しても答えはないし、攻め方の正解もないってことだ。
家中をいつもより念入りに掃除をし、スリッパやバスルームのタオルは新品をおろす。
そして、ベッドのシーツをかけ替えていて、ふと思う。
これ、必要ねーよな。
……いや、万が一ってこともある。
好きな子が自分の部屋に来るのだ。
期待するなってほうが無理。
だって、俺、男だし。
……、……うん、一旦不埒な考えは捨てようか。
俺を信頼して来てくれるAを裏切るようなことは、したくない。
男の身勝手な妄想なんてもってのほかだ。
それにしても、Aはどういうつもりで俺の部屋に来ることを了承したんだろう。
男として見られてねーってことはないよな。
ヒラヒラの衣装着ていても、がっつり男なんだけど。
本気でただ昼飯を一緒に食べるだけのつもりなのか。
だとしたら、危機感なさすぎだろ。
いや、待て。
危機感ってなんだよ？
俺がAをどうこうする気満々みたいじゃん。
周りを気にせず落ち着ける場所として部屋を提供するだけで、決して、邪な考えは……。
やめよ、堂々巡りだわ。
いくら考えたって、しょうがない。
なるようになれ、だ。
そろそろ時間かなと、時計を確認したところで、チャイムが鳴る。
玄関の姿見に映った自分の顔は緊張で不自然なほど強張っていた。あー、情けねーな。
だけど、ドアを開けた途端、苦笑いがこぼれる。
俺と同じぐらい、もしかしたら、それ以上に極度に緊張した表情のAがそこにいたから。
「どうぞ、入って」
「う、うん……。お邪魔します」
靴を脱いで、スリッパを履く動作がギギギ……と、音がしそうなぐらいぎこちない。
よかった、Aが緊張しているせいで、逆にこっちは落ち着いてきた。
しかし、大丈夫かよ、こいつ。
平気な顔でズカズカ入って来られても興ざめだけど、ここまで緊張されると逆に心配になってくるわ。
まあ、それだけ俺を意識してるんだって思うと……悪い気はしないけど。
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エミル(プロフ) - 鹿さん» 鹿さん、コメントありがとうございます。しばらくじれったい状態を続ける予定です(笑) 罪悪感と妄想の狭間で悩みますが、結局妄想には勝てない。心の中で羽生さんに謝りながら書いています(^_^;) (2022年1月12日 22時) (
レス) id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - ちなみに、罪悪感は、私の場合三日くらい経ったら消えます(笑)最初はすごくあったけど、結局妄想は止まらない感じ…。申訳ないですよね、ほんと。 (2022年1月12日 16時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - くっつきそうでくっつかない(笑)じれったい二人をまだまだ見ていたいです＾＾毎日楽しみにしています！ぜひぜひ羽生さんに幸せをあげてください！ (2022年1月12日 16時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エミル | 作成日時：2021年12月18日 20時
