友達の定義ー１ ページ6
＜Yuzuru Side＞
香椎さんの涙を見たときは、ちょっと驚いたけど、彼女からの賛辞は素直に嬉しかった。
少しでも香椎さんの心に響くものがあったのなら、いいな。
リンクから上がるとエッジカバーをつけて、額から落ちる汗を手の甲で拭いながら、香椎さんの隣りに座る。
すると、なぜか香椎さんは立ち上がり、俺と少し離れた位置へ……。
「………、………」
「………………」
二人の間に、微妙な沈黙が流れる。
「どしたの？ ここ、座ってなよ」
「あ、いえ……。大丈夫です」
「…………」
自分の隣りを指先でトントンと叩いて香椎さんを見上げるも、曖昧な笑みを返された。
「もしかして、汗臭い！？」
ハッとして、俺は練習着の首元を引っ張り、匂いを嗅ぐ。
「そんな、とんでもない！ 違います」
ブンブンと首を左右に振る香椎さん。
「じゃ、なに？」
「あー、たいしたことじゃないので、お気になさらずに……」
「いや、気になる。言ってよ」
そんなふうに避けられたら、なんかあるのかと思うじゃん。
「羽生さんに対してなにかあるってわけじゃないです」
「だったら、なおのこと言って」
はっきりしない香椎さんにイラっとしてしまい、口調がキツくなる。いけね。
俺は、タオルで首筋の汗を拭きながら、息を整えて。香椎さんからの返事を待った。
「羽生さんのスタイルが神すぎる」
「？」
「特に練習着の羽生さんは。だから、隣りに並びたくないんです。自分と比較して悲しくなるので」
最近、太っちゃったんですよね……と、香椎さんは自分の体を眺めている。
ふーん、そんなもん？
小顔だから、一緒に写真撮りたくないとは言われたことあるけど。
俺はアスリートで普通の人とは体の鍛え方が違う。俺と比べることに意味ないのに。
「香椎さん、痩せてるじゃん」
これは、お世辞ではなく、事実。
どっちかっていうと、スレンダーな体型だ。
部屋の前で倒れそうになって支えたときも、華奢だなと思った。
「着やせするタイプなんです」
「……、………」
その言葉に、つい服の下を想像してしまいそうになって……。
俺は、慌てて目をそらした。
べつに香椎さんに特別な感情があるわけじゃないから。女性の裸を想像しちゃうのは、男の習性みたいなものだ。
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エミル(プロフ) - 鹿さん» いつも楽しみにしてくださり、ありがとうございます！私もこの先どう恋愛にもっていこうか、思案中です(笑)恋愛に目覚めた羽生さんがどうなるか考えるのも楽しみ。 (2022年9月19日 10時) (
レス) id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 冷めてますね〜＾＾こんな羽生さんがどうやって人を好きになるのかすっごく楽しみです！どんな痛い目にあうんだろ…ドキドキ！ (2022年9月19日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
エミル(プロフ) - ころねさん» きっと、お料理している姿もめちゃカッコいいはず！半分こしたいという妄想(笑) (2022年9月16日 22時) (レス) id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
ころね(プロフ) - 羽生くんが作ったオムライス…なんて素敵なパワーワード！ (2022年9月15日 23時) (レス) @page29 id: 800fd7d527 (このIDを非表示/違反報告)
エミル(プロフ) - 璃子さん» 璃子さん、そう痛い目にあう羽生さんを書きたい！楽しみにしていてください（←自分でハードル上げる･･･汗） (2022年9月14日 21時) (レス) id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エミル | 作成日時：2022年8月23日 20時
