ありえない妄想ー２ ページ45
「優希の奴、同棲始めたら、さっさと学校辞めやがって、こっちに寄生する気満々なんだぜ」
「……でも、家事や身の回りのことはしてくれてるんでしょ」
俺に家事はさせないって自慢してたよね？
「飯はおいしくないし、掃除も中途半端。そのくせブランドものを欲しがるし、俺にもオシャレしろって押しつけてきて、金がかかってしょうがない」
吐き捨てるようにぼやいて、康介は靴の先で砂を蹴った。
「やっぱり俺にはAしかいないわ」
「………………」
ヤバい、眩暈がしてきた。
「勝ち気で冷たい。二度と顔は見たくない、別れられて清々する。ねえ、私に言ったこと忘れた？ 浮気したのは康介でしょ」
「それは……おまえのよさを再認識するには必要だったんだよ」
浮気が？ バカにしてる。
「Aだって、まだ俺を好きだろ。７年も一緒だったんだから、簡単に俺を忘れられないはずだ。俺を想って一人で泣いているんだろ」
「ありえない妄想するの、やめて」
ゾッとした。
「はっきり言っておくね。私はもう康介のことは好きじゃない。復縁なんて１ミリも考えられないから」
「なんでだよ、俺たちお互いを一番理解し合っていたじゃん」
私は康介の目を見て、ゆっくりと頭を振った。
「違うよ。私たち、理解したつもりになっていただけ。だから、関係が破綻したの」
そして、その関係はもう二度と元に戻らない。
「水田さんのことは残念だけど、康介の相手は私じゃない。康介を本当に理解してくれる人を見つけて」
お互いに、別々の道を歩いていこう。次の幸せを探して。
だけど―――
「……嫌だ」
低く唸るような声。
「康介？ ―――わっ」
康介に手首を掴まれた私は、彼に引き寄せられた。
「やだ、離してよ！」
「嫌だ。強がってるだけなんだろ。俺のこと、ずっと好きだって言ったじゃん」
血走った目が私を食い入るように見つめている。
……怖い。
「なあ、俺たち、まだやり直せる」
「―――痛っ」
肩を強く掴まれて、悲鳴を上げた。
乱暴なところはあっても、これまで一度も暴力はふるわれたことないのに。
今の康介は普通じゃない。
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エミル(プロフ) - 鹿さん» いつも楽しみにしてくださり、ありがとうございます！私もこの先どう恋愛にもっていこうか、思案中です(笑)恋愛に目覚めた羽生さんがどうなるか考えるのも楽しみ。 (2022年9月19日 10時) (
レス) id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 冷めてますね〜＾＾こんな羽生さんがどうやって人を好きになるのかすっごく楽しみです！どんな痛い目にあうんだろ…ドキドキ！ (2022年9月19日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
エミル(プロフ) - ころねさん» きっと、お料理している姿もめちゃカッコいいはず！半分こしたいという妄想(笑) (2022年9月16日 22時) (レス) id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
ころね(プロフ) - 羽生くんが作ったオムライス…なんて素敵なパワーワード！ (2022年9月15日 23時) (レス) @page29 id: 800fd7d527 (このIDを非表示/違反報告)
エミル(プロフ) - 璃子さん» 璃子さん、そう痛い目にあう羽生さんを書きたい！楽しみにしていてください（←自分でハードル上げる･･･汗） (2022年9月14日 21時) (レス) id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エミル | 作成日時：2022年8月23日 20時
