ありえない妄想ー１ ページ44
「―――くっしゅん！」
あー、すっかり秋だなぁ。
高校の同級生と久しぶりに夜ご飯を食べに行った帰り、駅からマンションまでの道を足早に歩く。
冬のコート、そろそろ準備しておかなきゃ。私は冷たい風に首をすくめた。
「A」
「―――わ……っ！」
エントランスホールへの階段を上がったところで、影から飛び出してきた人物に息が止まりそうになる。
「……康介……？」
立っていたのは、元彼だった。
「どこ行っていたんだよ？」
なんか用？ と、私が口を開く前に康介が聞いてきた。
「どこって、ご飯食べに行ってた」
「男と？」
「……女友達と。っていうか、康介に関係ないよね。そっちこそ、どうしてここにいるの？」
４ケ月ぶりに会う元彼は、顔がむくんでいる気がした。
着ている服は彼女の見立てだろうか、オシャレで今風なんだけど……康介の趣味とは合っていないなと思う。
「話がしたくて待ってた」
「話？」
「うん、俺さ、」
「ちょっと待って。こんなところで困る」
エントランスの目立つところで元彼と長話したくない。
「じゃあ、部屋行こうぜ」
「……、……」
私はそんなに勘は鋭いほうじゃない。でも、今、二人きりになるべきじゃないと頭の中で警鐘が鳴っている。
「部屋は散らかっているから。隣りの公園で話なら聞く」
私は康介に背を向けると、階段を降りた。
「―――それで、話ってなに？」
すべり台と砂場、ブランコがあるだけの小さな公園。
「座らない？」
「ううん、いい」
古びたベンチを勧められたけど、さくっと断る。
明日から仕事だし、さっさと済ませたい。
「用件があるなら、早く言って」
素っ気ない態度を取っているのはわかっていたけど、優しくするほど私は人間できていないから。
「A、俺とやり直そう」
―――はあ？ 思わず、耳を疑った。
「来週にはこっちの部屋に戻れると思うから」
呆気に取られている私をよそに、康介は勝手に話を進める。
ジコチューは健在なようだ。
「待って。あの子……水田さんだっけ。どうしたのよ？」
「あいつとは別れる」
別れる……？ 別れたじゃなくて？
つまり、別れてもないのに、復縁しにきたの？
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エミル(プロフ) - 鹿さん» いつも楽しみにしてくださり、ありがとうございます！私もこの先どう恋愛にもっていこうか、思案中です(笑)恋愛に目覚めた羽生さんがどうなるか考えるのも楽しみ。 (2022年9月19日 10時) (
レス) id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 冷めてますね〜＾＾こんな羽生さんがどうやって人を好きになるのかすっごく楽しみです！どんな痛い目にあうんだろ…ドキドキ！ (2022年9月19日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
エミル(プロフ) - ころねさん» きっと、お料理している姿もめちゃカッコいいはず！半分こしたいという妄想(笑) (2022年9月16日 22時) (レス) id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
ころね(プロフ) - 羽生くんが作ったオムライス…なんて素敵なパワーワード！ (2022年9月15日 23時) (レス) @page29 id: 800fd7d527 (このIDを非表示/違反報告)
エミル(プロフ) - 璃子さん» 璃子さん、そう痛い目にあう羽生さんを書きたい！楽しみにしていてください（←自分でハードル上げる･･･汗） (2022年9月14日 21時) (レス) id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エミル | 作成日時：2022年8月23日 20時
