欲しい答えー４ ページ41
＜Yuzuru Side＞
俺も料理を自分でするようになってわかったけど、簡単なもの一品作るだけでもそれなりの労力がいる。
このお味噌汁だって、手間がかかってるし。
作ってもらうのは当然のことじゃない。
「ダメ出しってどんな？」
思い出したくないかもだけど、美百合のトラウマになっているなら、原因を探って解消してやりたい。
「手際が悪いとか、味付けや組み合わせのこととか」
「美百合は反論しなかったの？」
言われっぱなしで黙っているような性格じゃねーだろ。
「もちろん、言い返したし、何度も喧嘩したよ。レトルトやお惣菜買おうかって提案もした。でも、それじゃ私がいつまでも上達しない、私のためにあえてアドバイスしてやってるって」
はあ？ なんだよ、そいつ。
なにが美百合のためだ。
ただ、自分の思い通りに支配したいだけじゃん。
浮気するわ、人の料理に文句つけるわ。悪いけど、男としてサイテーの部類だ。
美百合は頭いいから、本性を見抜けそうなのに。好きだから盲目になっていたとしたら……。
すっげー、イライラする。
「美百合、男見る目ねーな」
つい、キツイ言い方になってしまう。
「うっ……、今は自覚してるよ」
「じゃあ、そんな奴と俺の言葉と、どっちを信じるんだよ？」
内心、バカげた比較だなと思った。
友達になったばかりの俺と、７年付き合った彼氏。どっちが美百合という人間を知って、美百合との関係が深いか、比べようもない。
「ゆづの言葉、だよ」
それでも、美百合は俺が欲しい答えをくれた。
「うん、だったら、自分の料理をもう卑下しないでいいよ。おいしいから」
「お味噌汁だけで判断するの？」
「料理の基本じゃん」
自信を持ってと、強い口調で言う。
「それに今日は作ってくれて、ありがと」
「ううん、私のほうこそ。ゆづのおかげで苦手意識あったけど、お料理が好きになれそうな気がしてきた」
そう、元彼はやり方を間違っている。物事の上達には、ほめることが大切なんだ。
「ふふ、料理に目覚めた？ 作ってくれたら、俺いつでも食べるよ」
「え？」
お椀に口をつけていた美百合がキョトンとした。
そういう表情をすると、キツめの猫顔が可愛い感じになるんだな。と、眺めていたら。
「いや、ゆづはお見合い相手がいるでしょ。彼女に作ってもらいなよ」
いきなり、その話かよ。
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エミル(プロフ) - 鹿さん» いつも楽しみにしてくださり、ありがとうございます！私もこの先どう恋愛にもっていこうか、思案中です(笑)恋愛に目覚めた羽生さんがどうなるか考えるのも楽しみ。 (2022年9月19日 10時) (
レス) id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 冷めてますね〜＾＾こんな羽生さんがどうやって人を好きになるのかすっごく楽しみです！どんな痛い目にあうんだろ…ドキドキ！ (2022年9月19日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
エミル(プロフ) - ころねさん» きっと、お料理している姿もめちゃカッコいいはず！半分こしたいという妄想(笑) (2022年9月16日 22時) (レス) id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
ころね(プロフ) - 羽生くんが作ったオムライス…なんて素敵なパワーワード！ (2022年9月15日 23時) (レス) @page29 id: 800fd7d527 (このIDを非表示/違反報告)
エミル(プロフ) - 璃子さん» 璃子さん、そう痛い目にあう羽生さんを書きたい！楽しみにしていてください（←自分でハードル上げる･･･汗） (2022年9月14日 21時) (レス) id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エミル | 作成日時：2022年8月23日 20時
