恋愛よりもー４ ページ16
お盆が終わり、今日から仕事の人が多いのか、電車の車内には憂鬱な顔をしたサラリーマンの顔が並んでいる。
一方、私は今日から夏休み、１０連休だ。
保険会社は金融機関なので、お盆休みがない。その代わり、夏は交代で長期休暇を取得していた。
世間が仕事をする中、のんびり休めるのはちょっと優越感を覚える。
駅を出て向かう先は、実家。
私は、両親、３つ上の兄悠斗、私と二卵性双生児の奏斗の５人家族で育った。
警察官の父親は、真面目で厳格な人。
母親は、不規則で家を不在にしがちな父親に文句ひとつ言わず、今でいうワンオペで３人の子を育て上げた芯の強い女性。
礼儀作法にうるさく門限とかも厳しくて、窮屈に感じることもあったけど、愛されて大切に育ててもらったと感謝している。
だけど……。
最近、実家から足が遠のいていた。
今日もお正月以来の帰省だ。
「おかえりなさい。暑かったでしょう」
「うん、ただいま」
「お父さんとお兄ちゃんは？」
「二人とも仕事よ」
やっぱりお母さんの顔を見ると、ホッとする。
そう思いつつ、リビングに足を踏み入れると―――
「Aちゃん、久しぶりー。元気だった？」
１歳になる姪っこを抱っこした兄嫁が笑顔で待ちかまえていた。
「真紀さん、お久しぶり。悠花ちゃんも大きくなったね」
「でしょ。―――そういえば、Aちゃん、康介くんと別れたんだって？」
そして、さっそく触れて欲しくない話題を振ってきた。
兄嫁の真紀さんは、私と同い年。
康介と彼女は同じ高校だったから、きっと情報が伝わっているだろうなと覚悟していたけど、やっぱりね。
「付き合っていたの７年だっけ。同棲も始めたし、てっきり結婚するものだと思っていたわー。残念だね」
うん、真紀さん。
残念って言葉に反して、超笑顔だよ。
私が実家にあまり帰らなくなった理由―――それは、この兄嫁のせい。
男兄弟しかいない私にとって、同い年でも義理のお姉さんができるのは楽しみだった。それなのに、彼女、事あるごとに私にマウントをとってくるのよね……。
「あ、お母さん、奏斗は？」
「奏斗は用事があって、今日は来ないって連絡があったわ」
奏斗の奴、逃げたな。
仙台市内で一人暮らしをしている奏斗は、ワインバーを経営していて、昼間は時間あるはずなのに。
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エミル(プロフ) - 鹿さん» いつも楽しみにしてくださり、ありがとうございます！私もこの先どう恋愛にもっていこうか、思案中です(笑)恋愛に目覚めた羽生さんがどうなるか考えるのも楽しみ。 (2022年9月19日 10時) (
レス) id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 冷めてますね〜＾＾こんな羽生さんがどうやって人を好きになるのかすっごく楽しみです！どんな痛い目にあうんだろ…ドキドキ！ (2022年9月19日 7時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
エミル(プロフ) - ころねさん» きっと、お料理している姿もめちゃカッコいいはず！半分こしたいという妄想(笑) (2022年9月16日 22時) (レス) id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
ころね(プロフ) - 羽生くんが作ったオムライス…なんて素敵なパワーワード！ (2022年9月15日 23時) (レス) @page29 id: 800fd7d527 (このIDを非表示/違反報告)
エミル(プロフ) - 璃子さん» 璃子さん、そう痛い目にあう羽生さんを書きたい！楽しみにしていてください（←自分でハードル上げる･･･汗） (2022年9月14日 21時) (レス) id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エミル | 作成日時：2022年8月23日 20時
