甘い痛み−４ ページ22
＜Yuzuru Side＞
「……結弦くん」
名前を呼ばれてハッとすると、Aが寝室の入り口に立っていた。
大人になってからAのスッピンを見るのは、二度目だ。
くすんだピンクのキャミソールと裾がフリルになったショートパンツ。その上に同素材のガウンを羽織っている。
……ダメだ。
今、どんな格好されても、目に毒でしかない。
「ドライヤー借りてもいい？」
「もちろん。俺もシャワー浴びてくるね」
すれ違いざまに腕が触れて、それだけでドキッとしてしまった。
高校生かよ。
いつもより時間をかけて全身をすみずみまで清めて、シャワーで泡を洗い流す。
冷たいシャワーのおかげで、火照った体と頭を少し冷ますことができた。
寝室に戻ると、髪を乾かし終えたAがベッドの上で膝を抱えていた。俺に気づいたAは心細そうな瞳をこちらに向ける。
無言で寝室のドアを閉めて、俺もベッドに上がり、Aの隣りに座った。
こういうとき、なんて声をかければ、彼女の不安や恐怖を取り除けるのか。
情けねーけど、見当もつかない。
とりあえず沈黙は重いので、なにか声をかけようとした俺は―――目を瞠った。
さっきからしきりに腕をさすってるなと思ったけど、めくれた袖から見えた部分が真っ赤になっていた。
「ちょっと、どうしたの？ それ……」
「え、ううん、なんでもない」
咄嗟にAは腕を隠そうとするから、
「なんでもなくねーだろ。腫れてるじゃん」
俺はAの手を捕らえると袖を肘までまくり、リモコンで照明を明るくする。
白い肌が痛々しいぐらい、赤くなっている。
「なにがあった？」
「……………」
「アレルギー反応？ じゃねーよな」
まるでなにかで強く擦ったような感じだ。
「A、話してよ」
「……心配してもらうようなことじゃないから」
「心配かどうかは俺が決める。だから、話せ」
語尾を強めに言うと、Aは観念したように首をすくめた。
「その、……さっき、体を洗うときね……」
「？」
「ごしごし洗いすぎたの……」
小さな声で答えたAは、ふいっと俺から顔をそらした。
「え、じゃあ……自分で擦りすぎたってこと？」
「……うん」
「どうして、そんなこと」
真っ赤になるまで洗うとか、理解に苦しむ。
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エミル(プロフ) - 鹿さん» アレは……好き勝手書いておきながらですが、恥ずかしくて読み返せません(笑)とりあえず、羽生さんに土下座します。鹿さんの作品も大好きなので、ずっと書いて欲しいです！ (2022年4月30日 20時) (
レス) id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - アレなシーンお疲れさまです！もう、悶えました（笑）リアルすぎて！もう、もう、人様の作品は読んでて楽しいです＾＾永遠に書いててほしいです！ (2022年4月30日 10時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
エミル(プロフ) - ころねさん» ラブラブ、喜んでもらえてよかったです(^^♪ 私もこの場面を書くのに久々にニースロミオを鑑賞しました♡ (2022年4月22日 22時) (レス) @page20 id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
ころね(プロフ) - ラブラブ楽しいです！癒やされます。永遠に続いて欲しいくらいです(♡‿♡)そしてニースロミオを見たくなりました！ (2022年4月21日 23時) (レス) id: 800fd7d527 (このIDを非表示/違反報告)
エミル(プロフ) - 璃子さん» 勢いで書いてしまいました(笑)しばらくはラブラブです♡ (2022年4月20日 21時) (レス) id: 68edaa3183 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エミル | 作成日時：2022年3月26日 21時
