トリップ？王道だけどなぜ今。6【Dr.STONE】

271→最初の1枚まで変えるのはダメ、だよね？ ページ39

ケースだけ回収して皆に挨拶を終えるとフランソワに頼まれた杠コレクション(追加分)を積んだ車で再度石神村にトンボ帰りになった訳だけど、来た道を戻って車を降りて皆の所に向かうとちょうどカメラが出来上がって南に渡す所だった。
間に合った……良かった。南が大事なカメラを手に入れる瞬間、親友としては見逃せないよね。

「おぅ！A良いとこ戻って来たな！」
『出来たんだね』

「銀板写真(ダゲレオタイプ)、人類史上最古のカメラだ…」
「っ……ありがとう、千空…私、撮るから…この1台のカメラで…必ず、人類が０から文明を作ってく、新世界の記録を…」
「あ"ぁ撮れ撮れ俺らも撮んぞ気球から」

「「多！！？」」
「そうか！空からの探査に航空写真か！！」
「ククク、目視なんざよか100億%話が早ぇ。その為にもカメラ作ったんだからな」

『千空！感動、感動の場面が台無しなのよそれ…ん？その為に、も？』
「…確かココ、その為に、でしたよね…」
「あらら…2人の言葉から察するに、ちゃあんと、元は南ちゃんの為に作ってた、って事よね」
「うん、何やかんやあっても千空は優しいよね」

「……っ。1枚目！1枚目は私が撮りたい！記念すべき1枚目、良いでしょ？」
「あ"ぁ、好きにしろよ」
『良かったね、南』
「うん、ありがとうA。あの時現代に戻って改めて私はカメラが好きなんだ。って分かって…信じて待ってて良かった…」

「はっはー！その写真のモデル権ごと買い取るぞ！！」
「なんで世界で最初の1枚がキミなのよ！！」
「何を言っている？世界の科学文明のスタートの記録だぞ？千空とAに決まっているだろう、違うか？」
「あ"？」
『ん？』

いや、待って？私の名前も聞こえたな？

「新世界の歴史を記した七海博物館の展示物だ！！」
「龍水様を誤解なさっているようですね。ご自分が輝きたい訳ではないのです。龍水様の欲はそんな生易しいものではありませんよ。皆様をも輝かせて、それすらも全て手に入れたいのです」

『ねぇ龍水？なんで私？千空だけでしょ、文明の始まりなら』
「A、貴様はまだ日本国内において人類が千空しか復活していない時に千空と出会い、共にここまで歩んで来たのだろう？ならば一緒に写るべきだ」
『ごめん、1枚目には写れないよ…1枚目は千空だけにして』
「なぜだ？」
『……ごめん、上手く説明出来ないけどココはダメなんだ…文明を作り上げたのは千空なんだから』
「…2枚目なら良いのか？」
『え？それは勿論…』

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