146→アースの願い ページ5
【千空、羽京、さっきAが泣きそうなのは何でって言ってたよね】
「あぁ、言った」
「うん…気になっていたから、けど大体は分かったよ」
「俺も。……当ててあげようか？Aちゃんが泣きそうな理由、話を聞いたら簡単だよ。まずはアースちゃんに関わる事、それからさっき千空ちゃんに渡した本体を大切に握りしめてた事、話の内容から多分アースちゃんは、本体が持って行かれると力が弱くなるんじゃないかな？今まで俺達の記憶があったのに急になくなったのが証拠ね。それを踏まえて、また持っていかれたら今度はアースちゃんそのものが消えちゃう、ここまではOKかな？」
【うん、ゲン凄いね〜！合ってるし、探偵さんみたいだ】
「全く、呑気にしてんじゃないよ、アンタが消えるかもしれないってのにさ」
「それで、Aちゃんは、今まで謎しかなかったアースちゃんの正体と名前を知って、当然形見だから大事に大事にしてたと思うのよ、それまでなくなってしまったら…寂しい、悲しい、じゃない？」
まっすぐ真剣に見つめられて固まってしまう…ゲン探偵か……知ってたけどね。私なんかの考え簡単に分かっちゃうのはさ。
『うん、合ってるよ。私はね……もう、大切なものを無くしたくないの、傷付いても欲しくない。だからアースがいつもの調子で消える、なんて、言った事が凄く悲しかったんだよ…』
【ごめんね…ボク最初Aに怒られてばっかだったから、そんなに心配してくれると思わなかったんだ】
「心配するのは当然だろ、テメーはAの家族の形見なんだ、大事なモンだって自覚持てよ」
千空はアースの本体のネックレスを大事に持ちながらアースに向かい語りかけた
【あのね、皆…ボク、皆にお願いがあるんだ…聞いてくれる？】
「あ"？何だよ改まって」
「神様からのお願いって経験なんて中々ないよね」
「確かにね〜アースちゃんのお願い、何かな〜」
「うん、俺達に出来る事なら」
「私達にお願いするって事は、聞けるお願いなのかしら」
「…出来る事なら、聞く」
【アハ、ボクもまさかお願いする気持ちになるなんて思わなかった…Aが悲しいのは嫌なんだ。あのね、ボクの本体、見つけてボクの力を取り戻して欲しいんだ…2つ、別の場所に持って行かれたんだよね】
『待って初耳だよアース！？別の場所…1つは分かるよ。もう1つって…まさかイバラのいるあの島、なの？』
「まぁたノイズが乗りやがった…ンなの、石化の謎解くのと同時進行するに決まってる」
147→そうと決まればやる事は1つ！→←145→神様の本体の話をしよう��
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作者名：美玖 | 作成日時：2023年8月22日 8時
