175→真空管と携帯までの道�� ページ34
皆を見送ってから、改めて千空は村の皆に向かい声をかける
「さぁて、俺らは元気に携帯作りの続きやんぞ」
「だな！早く司達にケータイ届けねぇとだしな……ん、おい千空！昨日思いついちまったんだがな、バッテリーと電気がありゃ、行けんじゃねえか鉱石採りに、今まで行けなかった洞窟深くまで…！クロム探検隊長がゲットしてきてやるよ！足りねぇ素材あんだろ？！」
「あ"ぁ足りねぇ素材はーーーーねぇ」
「ねえのかよ！！」
「もう1式揃ってるわ、ここまで俺らがさんざガンバったミッションでな」
「なら探検など今行く必要があるのか？この人手不足に」
「自分が探検行きたいだけじゃないのぉ〜新装備ゲットしたからって〜」
「ククク、まぁ銅とかモリモリ欲しいっちゃ欲しいがな。次の鬼レベル工作でどんだけ消費してもおかしくねぇ」
「おう！それだそれ！任せろオオ！！」
「とっとと戻れよーー来週の年越し位までにはな！」
あはは…クロムが楽しそうで何よりだよ。
この次に詰まるのは……この真空管を作ってる時、か…10巻までの話なのに言えないのがもどかしいな…言っても伝わらないんだろうなぁ…なら、その時が来たら私は助けてあげよう…硫酸の時と一緒、私にしか言えない確かな確信を
「んで、鬼レベル工作って何？クロムが戻るまでに完成させてビックリさせちゃいたいの〜〜〜」
「電球のレベルアップ版だな、コンピューターの卵を作る！電子のギア、真空管だ！」
「真空管ね〜〜ついに何だかも分からないもん登場しちゃった…いや知ってるよ？名前は知ってるけど実際ソレが何なのって言われるとね…」
「高熱で電子をブチ飛ばして電流の向きを揃えたりパワーアップしたりする、まぁ電気の世界のギアだって思っときゃ良い。ケータイの心臓部だ」
「大変だけどこれ電球とほとんど作り方一緒じゃないの」
「あぁただ『真空』管っつう位だからな、真空つまり空気を完璧に無くさなきゃなんねぇ。だからフィラメントの熱くなるところにリンを乗せた、熱で燃えりゃ周りの酸素を吸い込んで…」
パリン、とガラスが割れる音がして、皆びくりと驚いて確認をすると、根元が割れていて…
「オホー！？なんもしとらんよワシ」
「根元からひび割れちゃったんだよ！？」
「あ"ー…配線の膨張か！ガラスに刺してある金属線がリン燃やした熱でちーっとだけ膨張する、その数ミクロンの太まりでガラスが逝った」
「そんな精密な世界の話なのこれ！？じゃぁどうすんのジーマーで…」
176→真空管と携帯までの道�□�←174→行ってらっしゃい！
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作者名：美玖 | 作成日時：2023年8月22日 8時
