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名取と藍沢は何も話さず家に向かう。
家に入ると既に名取のものはほとんどなく、本当に翔北から去ることを物語っていた。
藍沢「颯馬…」
藍沢は名取に聞こうと思った。
なんで12月から連絡がなかったのか。
ただただ忙しくて連絡が出来ないのであれば、今頃謝ってくるはずだ、と藍沢は思っていたからだ。
名取「藍沢先生、俺明日早いんで先風呂入りますね。」
家では今まで一度も使わなかった“藍沢先生”。
明らかに藍沢を避けていた。
藍沢「颯馬…」
しかし、その声は名取が風呂場のドアを閉める音にかき消された。
何かやらかしたんじゃないかと不安になる藍沢。
しかし思い返しても何も思いつかない。
強いて言うなら、手紙の返事が少なかったこと。
…しかしそれだけでこんなに避けるものかと藍沢は頭をひねる。
名取「藍沢先生、風呂先ありがとうございました。明日の朝にはもうここ出ますね。長い間お世話になりました。」
風呂から上がった名取は藍沢に一方的に告げて自室に戻ろうとする。
藍沢「颯馬…!!」
急いで呼び止めると名取は足を止めた。
それを見て藍沢は少し息を吐く。
藍沢「…俺、何か」
名取「耕くん。」
藍沢の言葉を名取は遮る。
久々に呼ばれた名前に藍沢は息を飲む。
そして、2人は今日初めて目を合わせた。
約2年振りだ。
名取「…今まで、ごめんね。」
辛そうな、名取に似合わない笑顔で藍沢を見て、名取は自室に戻った。
藍沢はそのドアをただ見ることしか出来なかった。
次の日の朝、藍沢が目にしたのは机の上に寂しそうに置かれた藍沢の家の合鍵だった。
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ゆうな(プロフ) - お疲れ様です!次も名取先生と藍沢先生がいいです! 次回作も楽しみにしています!! (2020年5月6日 19時) (レス) id: c082026e13 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - 完結おめでとうございます!私は有岡くんが好きで、特にやまありのコンビが好きなので有岡くんと山田くんのお話を読みたいです!次回作も楽しみです!頑張ってください! (2020年5月4日 21時) (レス) id: a2aa76141e (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - 完結お疲れ様です! すごく面白かったです!次の作品も楽しみにしてます!! (2020年5月4日 21時) (レス) id: d0d29c6b68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:EMI | 作成日時:2020年4月27日 18時