【番外編4】 過去と今、そして未来 ページ15
新海｢藍沢、お前に客だぞ。｣
脳外の医局にいた藍沢に新海は声をかける。
藍沢｢さんきゅ。｣
藍沢は医局から出て新海の言う“客”を探す。
藍沢｢…おばさん。｣
そして藍沢が見つけたのは
名取母｢久しぶり、耕作君。｣
名取の母親だった。
名取母｢ありがとね。｣
名取の母親に藍沢はコーヒーを差し出した。
名取の母親は一口コーヒーをすすってから藍沢を見る。
名取母｢挨拶が遅れて申し訳なかったわ。あの事故のこと、本当にごめんなさいね。｣
藍沢｢いや…颯馬が無事でなによりです。｣
その様子を見て名取の母親はくすり、と笑った。
名取母｢もういいのよ、無理しなくて。赳留に頼まれて颯馬の面倒見てくれてたんだから。｣
その言葉に藍沢は顔を上げる。
名取母｢颯馬にはちゃんと話したわ。耕作君が一緒にいてくれるのは、赳留のおかげなのよって。あなたから言いづらいでしょ？｣
藍沢｢…え｣
藍沢は驚きを隠しきれなかった。
赳留も颯馬も母親が大好きで、優しい自慢の母親だと言っていた。
けれど、今の彼女はただ颯馬を見下していた。
藍沢｢俺は…今は赳留に言われたからでは無く、颯馬と一緒にいたいから颯馬と。。｣
名取母｢あの子はね、耕作君から赳留の記憶まで奪ったのよ。許されるわけないじゃない。｣
藍沢｢…まさか、颯馬に言ったんですか。そのこと。｣
名取母｢当たり前じゃない。兄の存在も知らずにのうのうと生きてられたら困るのよ。あの子には罰が必要よ。｣
藍沢｢…お言葉ですが。颯馬は颯馬です。赳留は赳留です。あなたは颯馬の味方でいてくれると思ってました。今、俺が一緒にいるのは颯馬です。赳留は俺の心では生きているけれど、隣にいるのは颯馬です。これ以上颯馬を傷つけないでください。｣
そう言うと名取の母親は逆上する。
名取母｢なによ！あんたまで！父親と同じように！颯馬は颯馬として？！あいつは赳留の変わりでしかないの！｣
藍沢｢赳留の代わりはいません！！颯馬にだって務まらない。颯馬の代わりも颯馬しかいないんです。｣
藍沢がそう言うと名取の母親は崩れ落ちた。
藍沢｢颯馬を見てあげてください。あいつは、本当にいいやつです。｣
藍沢は一礼して医局に戻った。
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ゆうな(プロフ) - お疲れ様です！次も名取先生と藍沢先生がいいです！ 次回作も楽しみにしています！！ (2020年5月6日 19時) (
レス) id: c082026e13 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - 完結おめでとうございます！私は有岡くんが好きで、特にやまありのコンビが好きなので有岡くんと山田くんのお話を読みたいです！次回作も楽しみです！頑張ってください！ (2020年5月4日 21時) (レス) id: a2aa76141e (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - 完結お疲れ様です！ すごく面白かったです！次の作品も楽しみにしてます！！ (2020年5月4日 21時) (レス) id: d0d29c6b68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：EMI | 作成日時：2020年4月27日 18時
