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藤川｢お疲れ様｣
緋山｢なっが。白石って無駄にスタイルいいよね。｣
白石から借りたズボンを履いた緋山はそうつぶやいた。
藤川｢何？結局ここ泊まるの？｣
緋山｢あんたは帰るんでしょ？｣
藤川｢帰りますよ。もう目が限界だよ。カルテ整理したくても文字が読めねぇわ。じゃあな｣
緋山｢お疲れ｣
緋山は本当に疲れて目がしょぼしょぼしている藤川を見送った。
そして周りを見渡して気がついた。
緋山｢えっ、何？フェローも帰ってるの？腹立つわぁ。｣
そう言いながら緋山は仕方なく病院の仮眠室で仮眠をとることにした。
看護師｢すみません。小児科の村野ですが。｣
布団に潜ろうとしたタイミングでの呼び出し。
緋山｢はい。｣
仕方なく緋山は体を起こす。
緋山｢はい、何か。｣
看護師｢橘先生は？｣
緋山｢あぁ、いるとは思うんですけど、今はいないですね。｣
看護師｢佐藤先生からこちらの検査結果を急ぎでお渡しするように言われたんですけど。｣
緋山｢あぁ、じゃぁお預かりしますよ。電話してみます。｣
看護師｢すみません。お願いします。｣
そう言って看護師から検査結果を受け取った緋山。
そして電話しようとしたタイミングで気がついた。
その検査結果に書かれていたのは｢橘優輔｣の文字。
そして何かに気がついた緋山は小児科に走り出す。
そして緋山が見たのは。
橘｢みんな…お友達になってくれるといいな。｣
三井｢そうね。｣
息子の優輔くんを囲ってた橘と三井だった。
その様子をみつめる緋山。
それに先に気づいたのは
三井｢緋山…｣
三井だった。
三井｢6年前に分かったの。拡張型心筋症。｣
黙り込む緋山に三井は笑いかける。
三井｢そうね。移植しか方法はない。でも、優輔の年齢で移植心臓が見つかる可能性は限りなく低い。つまり、あの子が生き延びる可能性も限りなく低いってことね。だからね。できるだけそばにいてやりたい。補助心臓をつけて3年近い。たぶんもう、そんなに時間はないから。｣
三井の声はだんだん震えていく。
三井｢ごめん、緋山。今が一番面白い時期なのに。産科医としてやれることが増えてきてもっとって思う頃よね。そんなときに救命押しつけて。本当に申し訳なく思ってる。｣
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作者名：EMI | 作成日時：2020年4月11日 13時
