作戦会議 ページ21
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「取り敢えず、仕掛けるのは今夜よ」
──家に着いてから一息。誠司を抱いた母上が席を外した私の部屋で始まったのは、鬼を殺すための作戦会議だ。
「それ、は、随分と急ですね。やっぱり私が、往来で鬼の話題を出してしまったから……」
「大丈夫よAちゃん。元々、これ以上日数をかけると鬼に逃げられちゃうわね、って話していたところだったの。どの道、今日か明日に決着をつける予定だったわ」
カナエさんはそう言って慰めてくれるけど、実際、私が上手く立ち回れていればもう少し鬼の情報を集めたりとかも出来ただろう。そう思うと、ちょっと落ち込んでしまう。
──そう俯く私の頭に、ぽん、と手が置かれた。
「失敗したなら挽回すればいいのよ。いつまでもウジウジしないの」
「っ、はい……！」
カラン、と耳飾りが揺れる。そうだ。守ると決めたなら、落ち込んでる暇などない。気合を入れ直さなければ。
「鬼がいると思わしきはあの大きなお屋敷ね。貴女、あそこに地下室があるとかいう話、聞いたことない？」
「大きなお屋敷というと……高辻さまのお宅でしょうか」
私は町の景観を思い浮かべる。この町はそこそこ栄えた所なので、お屋敷、というだけならいくつかあるけれど。
大きな、という形容詞がつく家は一つしかない。
「……ごめんなさい、聞いたことないです」
「そう……。やっぱり私の薬で眠らせてからの侵入しか」
「でも、あるとは思います」
「方法は……あら？」
しのぶさんが顔に見合わぬ物騒な案を出したのに驚きながらも、私はこの前ちらりと見た高辻家の内部を思い出す。いやでも性格には合ってるのかな。なんか想像しやすい……じゃなくて。
「私の養祖父に当たる人は医者をしているんですが、私もその助手として付き添うことが何度かありました。なので二度、高辻家にお邪魔したことがあるんです」
高辻家は排他的で、昔住んでいたという先生はともかく、新参者の私が入れてもらえない部屋や通路もいくつかあった。でも鬼が関係しているなら、注目すべきは通してもらえなかった場所ではなく、私の“意識になかった”場所だ。
──私は一度見たものを忘れない。それが一瞬のことであっても、あとから鮮明に思い出せる。
だから分かった。見た筈なのに、“不自然なほど”印象に残ってない場所が。
「だから、彼らが本当に隠したがってる所に案内することなら出来ます。……どうしますか」
──答えなんて、分かりきっていた。
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ドジ猫(プロフ) - 絵宙(えそら)さん» 一応、炭治郎の髪ってことで炭治郎本人は数に入れてないです！ わかりにくくてすみません！汗 (2020年3月30日 6時) (
レス) id: a192f6ddb7 (このIDを非表示/違反報告)
絵宙(えそら) - ページ5の「込められた想い」では、弟の数は、茂、六太、竹雄、炭治郎(漢字が違うかもしれません)で、四人だと思います。細かくてすいません。これからも頑張ってください！楽しく読ませていただいてます！ (2020年3月30日 3時) (レス) id: 63faa5bcfc (このIDを非表示/違反報告)
由亜(プロフ) - とっても面白いですね!一気に読んじゃいました。寝転びながら読んでたんで、シーツの一部分になみだのしみが・・・(泣きました)これからlet's続編で御座います!面白い小説を有難う御座いました (2020年2月24日 4時) (レス) id: d2128f7714 (このIDを非表示/違反報告)
タートル(プロフ) - 失礼致します！面白くて一気に読んでしまいました！私も鬼滅のお話を書いているので良かったらお越しください。 (2020年2月19日 20時) (レス) id: 77bb05bd52 (このIDを非表示/違反報告)
ドジ猫(プロフ) - なるは。さん» ありがとうございます！嬉しすぎて顔がにやける……！これからもよろしくお願いします！！ (2020年2月16日 22時) (レス) id: a192f6ddb7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ドジ猫 | 作成日時：2019年12月19日 0時
