想像をはるかに超える (ページ44)

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〈入るね？〉

合鍵でオートロックを解除して部屋へと向かう。

ドアを開けても真っ暗で、どこにもいない。

〈どこにいるの？
迎えに行くから言って？〉

数分待ったと思う、何の反応もないから不安でまた送ってしまう。

〈俺のこと嫌いになった？
もう嫌？
しつこくてごめんなさい。
言ってくれたら直すから。
だから、返事だけでもください。〉

いつの間にか涙で滲んで字も見えなくて、震える手で送信した。

あぁ、だからダメなんだ。
本気で好きになったら重くて、仕事も好きだけど、全部ダメになるから。
だから、遊びでよかったのに…。

その頃

「久しぶり。」

「2ヶ月ぶり？」

「かな？」

「で今日は？」

「………。」

「よっぽどのことがあったってこと？」

「ごめん…。」

「俺のテクニックで、すっきりさせてやるよ。」

「うん。
じゃあ、ホテル予約してるから。」