オバケも悪くなかった？ (ページ3)

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3. 彼女は私です！ページ3

そう、ジュンピ。
彼は不思議な力を持っている。
　
私のことが見えていたり、見えていなかったり…
オバケのときは、それはそれはもう物語に花を咲かせる名脇役みたいな役割を果たしてくれていた。
　
私のことも知っているのかどうか、あやふやなところだけど、
実はあれから会ったことは、一度もない。
　
まあ、私を認知しているのかどうか聞いてもらうこともできたけど、
なんとなくそれは… 気が引けてしなかった。
だって…
　
　
「え！その子、誰？ハンソルの彼女？嬉しい！よろしくね！僕、ジュンだよ。」
　
　
こんな感じで、とてつもなくめんどくさそうだから。
　
今もこんな感じで、初対面を感じさせない愛嬌のある笑顔で右手を出して迫ってくる。
否応なしにその手を取って、こんにちは、と挨拶をした。
　
　
「ちょっとヒョン、マジでやめてよ。なんで付いて来たわけ？」
　
　
　
「だって、ハンソル最近コソコソ出かけるから… 僕に隠し事でもしてるのかなって心配になって、」
　
　
　
「 … そんなことしてないよ。別に、コソコソなんてしてな、」
　
　
　
「いや！してたよ！帽子被って、同じ部屋にいる僕に声もかけずにどっか出かけてさ。」
　
　
　
「それは、言うと色々めんどくさいし… 」
　
　
　
「何それ！僕がめんどくさいの？そんなこと言われたら、僕もう… 」
　
　
　
「ちょっとちょっと、何そのカレカノみたいな会話。私が彼女なんですけど！」
　
　
2人の空気に割って入った私を、びっくりした顔で見つめるジュンピとハンソル。
いやいや、びっくりも突っ込みたいのも私だから！
　
なんか夫婦漫才みたいなことしてるけど、私の存在完全に忘れてるよね、これ。
　
うるうるした目でハンソルを見つめるジュンピと、
首をかきながらめんどくさそうに対応するハンソル。
　
倦怠期のカップルにしか見えないし、そもそもどうしてジュンピがいるのか教えて欲しい。
　
　
「ごめん、A。ちょっと最近、色々あって。説明するから、とりあえず店の中入ろう。」
　
　
はあっとため息をついたあと、私を申し訳なさそな顔で見つめてそう言うから、
なんだかこっちも申し訳なくなって、突っ込んだことを少し反省。
2人の話が終わるまで待ってても良かったかな、なんて思っているうちに、
　
　
「！ A、ちゃん？うそ！もしかしてあのAちゃん？」
　
　
　
　

… どのAちゃんだよ。