オバケも悪くなかった？ (ページ1)

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1. あれから… ページ1

私も無事に人間に戻れて、ハンソルとの絆を再び確かめ合い、涙のハッピーエンドで終わりました。
今ではハッピーライフを過ごしています。
　
　
あれから、私は大学生に戻り、彼はアイドルとして一生懸命頑張っています。
会える時間は2人でご飯を食べたり、おしゃべりしたり、ラブラブしたり…
ちなみにこんなことを言っていると、彼に白い目で見られるので、
心の中で、楽しい日々を噛み締めています。
　
…… ラブラブって自分で言うの、なんか気持ち悪いな、これ。

　
　
「ねえ Aちゃん！早く、こっち来て！おしゃべりしようよ。」
　
　

「 …… は、はい。」
　
　
今までの出来事を懐かしむように思い出していると、そんな声が目の前から聞こえてくる。
　
　
きっとこれを読んでいるみなさんは、ん？誰だろうこの人は？
って思ってるんだろうな。
　
うーん。
私もどうしてこのような状況になっているのか、ほとほと分かりません。
　
私のことをAちゃんなんて言う人は、1人しかいない。
そう、ジュンピです。
　
実は今、私はジュンピと一緒にいるんです。
　
　
　
「キャラメルラテ？それとも、アイスコーヒー？」
　
　
　
「あ、キャラメルラテで、お願いします。」
　
　
　
選択肢が甘いのと苦いのとで真反対なのが、やっぱり不思議人間の特徴なのかなと思ったり、
　
だって、これって、
ドーナツ？それとも、キムチチゲ？って言ってるのと、同じ気がする。
　
絶対、そんな質問聞いたことないよ。
　
　
　
「それはそれで、また全然違う話でしょ？デザートとメインを比べてどうすんの。」
　
　
　
「うげ。… もしかして、また声に出てたか〜、私。」
　
　
　
「むしろ、俺に突っ込んで欲しいのかと思った。」
　
　
　
　
飄々とアイスコーヒーを飲みながら、生クリームの乗ったドーナツを頬張る私をじっと見て、
いつの間にか私の口端についていたクリームを親指でとってくれる。
　
そして、それをコーヒーのお供かのように口へと運んだ。
　
ハンソル… あんたは、どうしてそんなことを、
　

　
「 … いい加減、慣れて。なに、今さら照れてんの。」
　
　
　
「 … 私、チョロいから、そういうのまだドキドキすんの！心臓に悪い！」
　
　
　
「ん〜と、2人とも僕がいること、忘れてる？」
　
　
　
　
　
　
　

時は、3時間ほど前に遡ります。