熱中症には気を付けて ページ16
夏日＿＿。
文字に起こすだけでもクラクラしてきそうだ。
朝からアスファルトを溶かすようにジリジリと照りつける太陽は、眩しさと熱で目が眩んでしまう。
気温のせいなのか、このジメジメとした湿度のせいなのか、身体の調子がおかしい気がして仕方がない。
連日のように天気予報で流れる「今日も夏日になりそうです！こまめな水分補給を…」という声も、もう聞き飽きたと思うくらい、今年の夏は異様な暑さだった。
あれから数ヶ月、タカちゃんとは会話のない日々が続いていて
＿明日こそ話しかけよう＿＿
そう思っても1度離れてしまった距離感は、いつの間にか掴めなくなっていた。
「おはよう」
たったその一言さえ、今では口に出すタイミングが分からない。
朝玄関先に隠れて、タカちゃんがずっと先の角を曲がるのを確認してから家を出る。
追いかけるようにして追いつかないように歩く。
それが日課のようになっていた。
会いたいけど会いたくない。
話しかけたいけど、どう接したらいいのか分からない。
本当は彼女とどんな会話をしてるのかとか、毎日会ってるのかとか、一緒にいて何をしてるのかとか、聞きたい事は沢山あるのに…。
未だ「おめでとう」すら言えずにいたんだ。
憎たらしい程に暑い連日続く夏日＿＿。
汗だくで教室に着いた頃には、既に1日動き回ったかと思うくらい体力は消耗された気分だった。
「おはよー！A今日もギリギリだったね！」
そう笑いながら声をかけてきた友達は、既に汗が引き涼し気な顔をしている。
「マジで半端ない…。ここまでくると暑いじゃなくて痛いよ…」
ヒリヒリと日に焼けた腕を大袈裟に擦りながらそう言うと、「確かに」って言いながらうんうん頷く。
「夏休み終わる頃にはコゲてるかもね」なんて冗談を言ってみると、あはは！と笑ってこう提案してきた。
「どうせ焼けるんなら海でも行かない？」と＿＿。
「海？」
「そう！イケメンいるかもよ？」
次第にいつものメンバーも寄ってきてそんな会話をしていると、ガラっとドアを開ける音と始業のチャイムが同時に聞こえた。
「始めるぞー」
その声で一旦席についたわたしは、汗でペタっとくっついた前髪を整える。
程よく調整されたエアコンのお陰で、体の熱もいくらか引いてきた頃、ぼーっとしていた頭はやっと動き出した。
海…
悪くない…かもしれないな。
どうせ予定なんて何もないんだから。
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ミリカ(プロフ) - チョコプリンさん» わー😭ありがとうございます！書いててよかった🥺ちゃんと読んでくれてる方がいるんだなーって思うと頑張れそうです！感謝⸜♡⸝ (2022年1月23日 18時) (
レス) @page10 id: e46d7f06a3 (このIDを非表示/違反報告)
チョコプリン(プロフ) - 初コメ失礼します💦ミリカさんの東リベ作品、キャラのすれ違いや焦ったさがとても繊細に描かれててめちゃくちゃ癖になります。控えめに言って大好きです👏これからも陰ながら更新応援しております🥰📣 (2022年1月23日 18時) (レス) @page10 id: e53e09d499 (このIDを非表示/違反報告)
ミリカ(プロフ) - なぎささん» ありがとうございます⸜♡⸝お休みの日はできるだけ更新頑張ります！ (2022年1月23日 11時) (レス) id: e46d7f06a3 (このIDを非表示/違反報告)
なぎさ(プロフ) - 更新が早くてすごく嬉しいです！無理せず頑張って作って下さいね❀これからも更新楽しみにしています☻ (2022年1月23日 0時) (レス) id: a0b25f4947 (このIDを非表示/違反報告)
ミリカ(プロフ) - mikuさん» ありがとうございます⸜♡⸝三ツ谷難しくて書いて消しての繰り返しです🙄最後までお付き合い頂けると嬉しいです！ (2022年1月22日 16時) (レス) id: e46d7f06a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミリカ | 作成日時：2022年1月20日 22時
