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ギブアップ ページ13

あの日から度々昼休みの屋上で
マイキーとあの子が仲良さげに
お喋りしたりしてるのを見かけるようになった。



ドアをギギギ…と開いてはバタンと閉めるを
何度か繰り返す事もあった。



わたしの特等席なのになぁ…
なんて、涙が零れそうになったりもする。
安息の場所を取られた事
唯一2人きりでいられる場所を取られた事
どっちもあっさり持っていかれるとは…

何やってるんだろう。
本当に。



何を話しているのか
マイキーはどんな顔をしているのか
すごく気になるけど
わたしから話しかける事はない。






バタン、とドアを閉める音に気づく彼は
そっと振り返り、複雑そうな顔をする。
それを見逃さない彼女は手を伸ばし
『マイキーくん』
とぎゅっと優しく包みこむ。




もうどうにでもなれ。
勝手にしたらいい。
元々仲がいい訳じゃない。
決して応援したりなんかはしないけど
わたしの出る幕はないだろう。



卒業も控えてる。
もうあの場所であの2人を見る事はなくなる。
それまでの我慢だ、と言い聞かせる。
悔しい、けど仕方ない。
こんな風になったのはきっとわたしのせいだ。




最初から素直になっておけばよかった。
戻りたい。
あの日「そこどいてよ」なんて言わずに
他愛のない会話ができていたら
こんな風にはなってなかっただろう。





神様なんて信じていない。
時間を戻してくれるなら
神様じゃなくても何でもいい。
せめて好きだと伝えられる関係になれればそれでいい。



後戻りのできないわたしは
諦めるしかない。
だってどう頑張ったって
上手く行くわけがない。





卒業式まで後1ヶ月。


何もできる事はない。
このままただ時が過ぎるのを待って
何事もなかったように終わりにしよう。



気持ちを伝える事はない。




終わりにするんだ。




既に日が落ちかけ、薄暗くなった放課後
そう思いながら玄関を出て1人歩き出す。



気分転換に買い物でもしよう。
お小遣いもまだ残ってるし
可愛い雑貨でも買って
新しいマンガでも買って
嫌な事は忘れよう。




偶然前を歩く友達達に
ちょっと買い物でもして帰らない?
と、声をかけると
いいねいいねー!
商店街でも寄ってこうよ!
と乗ってくれた。

彼らに渡すチョコレート→←直接対決



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設定タグ:東リべ , 佐野万次郎 , 東京リベンジャーズ   
作品ジャンル:恋愛
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ミリカ(プロフ) - ゴリラの娘ですさん» うわー🥺嬉しいです!ありがとうございます♡もうすぐ終わる予定なので、楽しみにお待ちくだされ😭🙏 (2021年10月24日 22時) (レス) id: 74af4c8036 (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラの娘です - ゑ、めっちゃ好きです。更新頑張ってください(*- -)(*_ _)ペコリ。 (2021年10月24日 21時) (レス) @page16 id: dfc5bee49e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミリカ | 作成日時:2021年10月22日 16時

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