再会 ページ11
となれば作戦会議だ。
いくつかに纏めた芭流覇羅内部の情報をタケミっちと共有し、どうやって抗争を止めるかという事を家で話し合おうという事になった。
善は急げだ。放課後足早に家に帰ろうと、裏道を抜けて角を曲がり、家の前の公園を突っ切ろうとした時
『千冬みーっけた!』
昨日俺がタケミっちを待っていたように、ブランコに座っておーい!とAさんが手を振っている。
『遅いよ!』なんてプクっと頬っぺたを膨らませ、腕に絡みついてくると『帰るところでしょ?おかえりー』とべったりとくっついて離さない。
「Aさん何してんスか?俺待ち?」
分かっている癖にそう聞いてしまう千冬に、Aはクスっと笑って『今日も圭ちゃんいないなーって思って』と嘘をつく。
俺じゃねぇのかよ…と少しガッカリした様子で『場地さんの事なら俺に任せて下さい』なんて、何となく勢いで約束してしまう。
Aはふーん…と何かを勘ぐった目を向けると『ねぇ、一虎って知ってるよね?』と、まさに今回のキーマンの名前を言葉にした。
……話してしまおうか。
それとも隠しておいた方がいいだろうか?
『千冬?』
顔の傷を指でなぞり『どうしたの?これ?』とじっと向けられた眼差しに、何かを知っている顔だ…と気付いた俺は、「詳しくは武道に聞いて下さい」と丸投げした。
俺の口から言うのははばかられる。
そう思ったから。
場地さんにやられた、なんて言ったらどんな顔をするだう…。
ちょうどタケミっちも来る事だし、Aさんにも知る権利はある。
「猫…好きっスか?」と誘い文句にもならない誘いをかけると、一瞬きょとんとした顔をしたAは『大好きだよ』と何か勘違いしてしまいそうな視線を向けてくる。
「武道も来るしAさんも今からうち来ませんか?」
女を誘うのにタケミっちと猫を餌にするなんてダセェな…なんて苦笑いしながら、嬉しそうに『楽しみだなぁ』とニヤけてるAさんと並んで公園を後にした。
偶然通りがかった場地が目にしたその光景は、多少は予想はしていたものの、いざ目の前にしてみると「へぇ…」と相変わらずのAの行動力の高さに驚く。
まさかこの短期間であの千冬を懐かせるとは…と、改めて関心してしまった。
あいつがいるなら壱番隊も千冬も大丈夫だろう。
心置き無く芭流覇羅で動ける__。
そう思いながら来た道を戻って行く場地の姿を、千冬とAは見る事は無かった。
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ミリカ(プロフ) - 朋香さん» ありがとうございます😭励みになりますありがたやー🙏更新頑張りますね! (2021年11月27日 19時) (レス) id: 364a550d38 (このIDを非表示/違反報告)
朋香 - 自分が東卍設立メンバーだなんて、、、頭が、、、 マイキーと場地さんと幼馴染とかメッチャ嬉しいです!!!これからも宜しくお願いします(^人^) (2021年11月27日 19時) (レス) id: ce2e19e94e (このIDを非表示/違反報告)
ミリカ(プロフ) - あらやだ😭🙏ご指摘ありがとうございました!! (2021年11月23日 23時) (レス) id: 364a550d38 (このIDを非表示/違反報告)
ぬる - オリジナルフラグついてますよ!(ボソッ (2021年11月23日 22時) (レス) @page1 id: 0bdfc834c6 (このIDを非表示/違反報告)
有栖川.@colorful 8?◎(プロフ) - おり、じなるふ、らぐ、立ってますよ (2021年11月23日 21時) (レス) id: 6bc5efe30d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミリカ | 作成日時:2021年11月23日 8時