LOVE SONG (ページ45)

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☆ ページ45

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「広ーい！ここに一人で住むの？」

まだ家具も電化製品も揃わない都内の高層マンションの一室。

1ＬＤＫのこの部屋は一人で住むには少し寂しく感じるほど。

「カリスマともなれば家賃より開放感とこの眺めでしょー」

自慢げに窓に腕を組んで立つ臣を見て胸がチクリと痛んだ。

今日から臣が居ない生活が始まって、臣が居ないことが当たり前になっていく………

自分の選んだ道を踏み出すことに躊躇ってしまう。

インターホンが鳴り響いて「はーい」と返事をし玄関に向かったのは隆二。

「あいつ……俺の家だし」

ふっと笑った臣は隆二の元に駆け寄って行った。

ふたりの関係を崩すかもしれない私の気持ちは都合よく無くしてしまいたい。

真実を話して楽になるのは誰？

きっと誰でもない………

私と臣がした事は全員がそれぞれ苦しんでハッピーエンドなんて終わりはない。