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部屋に戻ってすぐシャワーを浴びに浴室に入った隆二。
今が謝るタイミングなのに……私は寝室に入りベッドに飛び込んだ。
こんな事して、私って本当に面倒くさくてわがままで嫌われちゃう………
臣にも、隆二にも。
なかなか寝室から出れないでいると、ドアが開いて隆二が入って来て
「A、お風呂空いたよ。入っておいで」
頭をそっと撫でて隆二はまたリビングに戻って行った。
私は静かに寝室を出て浴室に向かった。
気まずいなー。なんて思いながらドライヤーで髪を乾かした。
リビングに入ると隆二の姿は無くて、ソファに座る臣だけが居た。
私は冷蔵庫を開けてミネラルウォーターを手に取った。
扉を閉めようとした時ふと棚に目をやると、居場所を主張してるかのように真ん中に置かれたプリン。
「あ、プリン……」
「それ、食べていいよ」
声がする方に顔を向けるとカウンター越しに微笑む臣が立っていた。
「さっきは嫌な思いさせてごめん……あんなに怒ると思わなくて…言い過ぎた」
真剣な臣の表情は初めてで、
「私こそ……ごめん。プリン、ありがとう」
やっと素直に謝れた。
「隆二は?」
「先に寝るって。俺も風呂入ってくるわ。おやすみ」
「うん、おやすみ」
臣が買ってくれたプリンは明日食べよう
臣のとなりで。
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作者名:taka | 作成日時:2016年1月21日 15時