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「事務所来ないって……終わったら連絡する、だってー」









「隆二さんの部屋で待ってれば?」









「鍵持ってないもーん」









「チーーーーン」









白目をむいて背中を仰け反った彩さんに私は笑いが止まらなかった。









「彩さんと話したら疲れたから帰る!まだ準備終わってないし」









「こっちだって疲れたわ!あ、お土産忘れないでね?」









「しつこっ!いい子にして待っててね?」









ニッと彩さんに笑いかけながら肩を叩くと彩さんもニッと笑って









「ねぇ、あまり我慢しないで会いたいなら会いたいって隆二さんに言いなよ?チョコ作ったんだから」









「はーい」









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隆二さん家の玄関のドアノブをジッと見つめため息を漏らす。









一度家に帰って荷造りを済ませ時計を眺めながら随分悩んだ結果、渡せないよりは……と思ってドアノブに掛けておくことにした。









そろそろ日付も変わる時間、会いたいなんてワガママは言えないよ……。









鳴らないスマホを枕の横に投げるように置いて毛布を頭まで被った。









何度も寝返りをうったり体を伸ばしては縮こませなかなか眠れないひとりの夜、









やっぱり、やっぱり会いたいよ……隆二さんに。

☆〜side 隆二〜→←恋しい君に。



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作者名:taka | 作成日時:2016年1月18日 2時

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