番外編15:壊れて狂って ページ41
大丈夫、まだ"大切なもの"は壊されてない。
大丈夫、きっと…大丈夫。
ただ精神が壊されただけ、ただ身体が壊された
だけだから。
まだ…まだ"大切なもの"が残ってる…よね?
シ「…何て顔してんだ。」
何も言えない。
精神が安定されなくなった様で気が動転し
始めた。
上手く"大切なもの"がコントロール出来ない。
というか"大切なもの"って?
あれ、何だっけ"大切なもの"って。
精神が壊れたからか、私は"大切なもの"を
忘れかけていた。
「私の"大切なもの"…?」
そう呟いて前方に居る君を見上げる。
あ、思い出した。
大切なものって感情のことだ。
そう改めて自覚すると私の中の糸が切れた。
シ「…どうした?」
「やっと分かったよ。」
シ「あ?」
感情の制御すら追いつかなくなったみたいだ。
もう感情だって壊れそう。
「私君のこと嫌いなんだわ。」
君が嫌い、そう発すると君は…シスコは目を
見開いた。
そして怒るはず。
シ「…そうかよ。」
そう言って君は、はにかむ様な苦笑いをした。
え?
予想と全く違う反応をされた私は多分間の抜け
た顔をしていることだろう。
シ「嫌われるのも当然だよな、散々お前に暴力
を振るったんだからよ。」
静かにそう告げる君の顔はさっきの事が嘘に
思う程悲しそうだ。
そんな顔しないでくれ、反射的にそう思った。
嫌い…何だよね?
シ「俺だって実際はお前に…Aに、こんな
事したいわけじゃねぇんだよ…。」
「じゃあ…何でッ…。」
久し振りに名前を呼ばれた。
少し…ほんの少しだけ嬉しいと思った。
シ「お、俺は…、Aが何処かに…他に行く
のが嫌だった…だけなんだ…。」
声が震えてることに気付き顔を上げる。
そこには本当に哀しそうに宝石を零す君。
…私は、いつからこんなに綺麗な人を嫌いに
なったのだろう。
シ「狂った愛し方しか出来なくてごめんな。」
宝石を零しながら笑う君を見ると何もかもが
どうでも良くなる。
「もう、良いよ。」
私は君が好きみたいだ。
色々なものが壊れてしまっても。
また治してくれるなら、もう君に溺れたい。
全て君に預けたい。
「だから、次は壊さないでね。」
そう言うと私の身体は君に抱き寄せられた。
________________________________
どうも作者です。
あぁ、やっと更新できた…!←
最近更新できてなくてすいません。
詐欺師の才能あるかもです←
てか気付けばもう41…ヒャッホイ←
ラッキーミュージック
ECHO
18人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美桜(プロフ) - 楽しかった〜〜^^さすがエメラルド様っ!!世界観にひきこまれるんですよね〜〜スゴイなぁ、これからも頑張ってください♪ (2018年11月9日 15時) (レス) id: 9664f76be9 (このIDを非表示/違反報告)
エメラルド - 庵茱さん» 有難う御座います!あの…遠回しなリクも…有難う御座います← (2018年11月3日 16時) (レス) id: 58f710b6ad (このIDを非表示/違反報告)
庵茱(プロフ) - エメラルドさん» そんなの悲しいですよ!?エメラルドさんの書く自傷型ヤンデレのフブキくんが見たいと思っているのに……! (2018年11月1日 1時) (レス) id: 9800e8bbba (このIDを非表示/違反報告)
エメラルド - 庵茱さん» その様なことを言って頂けてとても嬉しいです!いやー、リスナーさん居なかったらもう失踪してるかもしれないですw← (2018年10月27日 20時) (レス) id: 58f710b6ad (このIDを非表示/違反報告)
庵茱(プロフ) - DVシスコくんめちゃめちゃ好きです!!!書いてくださってありがとうございます!! (2018年10月26日 2時) (レス) id: 9800e8bbba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ