【テニプリ】はいどいて。立海の腐オタクが通ります。2

六十六個目 ページ18

辺に響く鐘の音と同時に自席に群れるように戻っていくクラスメイトを、横目で眺める。


海原祭も呆気なく終了してしまって、なんだか寂しく思うのも今日この頃。私達立海生が未だに浮足立った様子なのには理由があった。


「よーし、んじゃ、ホームルームを始める。号令」


担任の声に従い、日直が声を貼るもそわそわ。


後ろの子と目配せをして恍惚の表情を浮かべたり、相談するような視線で通信しあったりと、やはりこの時期になると皆感情を抑えきれないようだった。


「明日から夏休みになるけど、お前らはしゃぎすぎて問題起こすなよ。俺が面倒だから」


何とも気だるげな担任の言葉に相反して、途端に盛り上がりを見せる教室内。中には席から外れてはしゃぎまわっている奴もいて苦笑する。


夏休み、ねえ。



私には今年の夏休みが何時もどおり、趣味を堪能するためだけに存在するわけではない事を知っていた。


ほぼ毎日のようにある午前からの練習に加え、彼らが今一番主としているのはやはり全国大会。


最早人事ではないその大きなものにプレッシャーを感じるのは、2ヶ月前の私とは雲泥の差だろう。


やはり練習も最近ピリピリした雰囲気が蔓延しているし、居心地が悪いというよりは、鋭過ぎる程のやる気に怯んでしまいそうだ。



……それ、でも。


私は趣味を捨てない。絶対に。


少しでもある休みを、今までの穴埋めとして全て二次元に捧げる事を私は決意している。


休みには東京に出向いてフェスに参加したいと思っているし、その他のイベントも休みさえあれば隙間なくスケジュールを組む。


と、いう事でだ。浮足立つのはクラスメイト然り私も然りであり。



待ってろ夏休み！！

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