∞の村上という男☆2

＊伝えないと ページ19

どう思うだろ。



見て気持ちのいいもんじゃない。



自分でもたまに 吐き気がする…






村「見て欲しいもん？」




A「そう…」





ﾊﾟｻｯ





村「おいおい、」




A「いいから、見て…」





ﾊﾟｻｯ





村「お前、それ……」







下着だけの姿になったあたしの体には いろんな跡。



左足の太ももから ひざにかけては ヤケドの。



そして 背中には長い一本の切り傷。






A「ふふ、ひどいでしょ…」




A「だから あたし、プールのトレーニングは できないの。短いスカートもショートパンツもはけない…」




A「形成外科？とか行ったら 少しは薄くなるらしいけど、そんなお金もったいないから…」




村「A……」ｽｯ




A「っ待ってっ」




村「……」




A「あたし…ね…？柊を産んで3年経ったころ、……妊 娠したの。」




村「…妊 娠？せやけど…」




A「2人目の赤ちゃん…、流 産しちゃって…」




A「…あいつに…ころされたの…」




村「っ……」




A「それで…ね？それが原因で あたし…、もう子供できないかもしれないの…」







無理やり したくせに、子供ができたら いらないってお腹を蹴られた。



柊を叩こうとしたのを 止めたら お腹を殴られた。



そして、柊の弟か妹は 柊の記憶に残らないうちに いなくなってしまった。







A「信ちゃんと…、信ちゃんと柊と家族になりたいって思うたびに 思ってたの。」




A「あたしは 信ちゃんの子供を産んであげられないかもしれない。」




A「なら、今のうちに別れた方がいいのかもって…」




村「A、」




A「でもっ、」




A「…でもね？……嫌なの……」




A「こんな体だけど、信ちゃんの子供 産めないかもだけどっ…」




A「一緒に…いたいの……」







泣かない。



ここは泣くところじゃない。




あたしを、



あたしのすべてを 愛する人に伝えないと。



じゃないと、信ちゃんに愛される資格 ないと思うから…







村「…アホやなぁ…」ﾇｷﾞｯ




ﾊﾞﾌｯ




A「ぅわっぷっ」






…あ、信ちゃんの匂い…






村「すぐ脱がすけどな、あと5分 コレ着とけ。」




A「しん…ちゃ…」




村「どんな傷あっても。俺が惚れたん、お前やねんで？」





ﾑｷﾞｭｯ





信ちゃんのスウェットごと、抱きしめられた。

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