俺を見て。＿黄緑 4 ページ15
黄side
気が付かなかった。
大倉がそんなに思い詰めていたこと。
そばにおったのに。
いちばん近くにおったんは俺やのに。
錦「…ごめん。」
そう言いながら、俺は大倉に近づいた。
錦「死ぬ時は、一緒やで？ごめんな、大倉のことちゃんと見えへんかって。でもな？俺、大倉おらなあかんねん。なんも出来んくなんねん。やから、大倉死ぬんやったら俺も死ぬわ。生きる意味ないわ。」
今言ったら嘘に聞こえるんかな？
でも、ずっと。ずっと思っとったことやから。
嘘なんかちゃう。全部本音。
そう言った俺の顔を見た大倉は、ぽろぽろと涙を零しながら、
倉「ごめ。ごめんなさっ、！嫌や、！亮ちゃん、ごめんなさい！死なんとって…！死んだ嫌や…！！」
カッターを投げ捨て俺に抱き着いた。
そのあとずっと思っていたことを話してくれた。
俺が丸に取られるんちゃうかっていう不安。
俺は丸のことが好きなんちゃうかっていう不安。
丸にばかり構う俺に対する怒り。
大倉と俺が付き合っているのを知っていてそれを拒まない丸に対する怒り。
誰にも話せなくて、けど辛くて。
そこから自傷に手を出したこと。
渋「…ごめん、俺さ、何となくわかっとった。大倉が自傷しとるの。原因もなんとなく亮と丸って分かっとったから、一回二人にくっつきすぎちゃうか？って聞いた。」
…確かに一回言われた時がある。
“お前らの距離感ちょっと近すぎん？大倉に悪いやろ。くっつきすぎや、離れろ。”
そう言われていた。なのに俺らは聞かなかった。
大倉はきっと分かってくれる。そう思っとったから。
でも実際は違っとって。
分かってくれるどころか追い詰めとった。
なんてことしてしもうたんや。俺は。
気づいたら周りなんて気にせず大倉を抱きしめていた。
錦「うん、俺、これからはちゃんと大倉見るから。俺には大倉しかおらへんって証明するから。やから、ちゃんと生きてな？」
倉「おん…ごめんな、俺、ちゃんと生きるから、だから…」
倉「俺以外に触れたらあかんで？」
そう言った大倉の目は虚ろで。
だけど表情は幸せそうだった。
そんな大倉に俺は、恐怖を感じた。
だけどそれ以上に愛しさを感じた。
それと同時にさっきまで思っていた申し訳ない感情以外に思ったことがある。
もっと壊れた大倉を見たい。
end.
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てつこ - あたしのリクエストで完結なんて！なんとお礼をすればいいか！ありがとうございました！紫赤はマイナーなんで凄い嬉しかったです！長編応援しますありがとうございました！！ (2018年12月5日 2時) (
レス) id: 97a6f64d36 (このIDを非表示/違反報告)
村岡誠∞黒紫緑担 - 短編完結おめでとうございます!!!! 長編でも頑張って下さい!(*^^*) (2018年12月1日 17時) (レス) id: e50e2268b6 (このIDを非表示/違反報告)
えまくん。(プロフ) - てつこさん» リクエストありがとうございます！了解しました！ (2018年11月30日 14時) (レス) id: d0533c944e (このIDを非表示/違反報告)
松原マロン(プロフ) - リクエスト書いてくださってありがとうございました！最高でした(^ ^)これからも応援しています！ (2018年11月30日 14時) (レス) id: 472e20148f (このIDを非表示/違反報告)
村岡誠∞黒紫緑担 - 書いていただいてありがとうございます!!!! また宜しゅうお願いします(*^^*) (2018年11月29日 20時) (レス) id: e50e2268b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えまくん。 | 作成日時：2018年11月15日 6時
