今日:15 hit、昨日:47 hit、合計:7,988 hit
小｜中｜大
↓ ページ6
監督の声にプレーを中断する。
頬に流れる汗を着ているユニフォームで拭うと、ベンチに座るAが目に入った。
チーノと話しているようで、時折笑顔が見える。
「……ﾁｯ」
「……怖。独占欲の塊やないですか」
思わずでた舌打ちに気付かれたのか、ショッピが引いた目でこちらを見ていた。
「なんや、おったんか」
「おったら悪いんすか？」
相変わらず生意気な後輩にため息をつく。
もう少し可愛げっちゅうもんがないんかこいつは。
「なんで告白OKしなかったんですか？」
タオルを取り汗を拭いていると、ふとショッピが聞いてきた。
「別にええやろ」
「好きなんでしょ？Aさんのこと。見てて丸わかりですよ。せやのに振るなんてアホなんすか？先輩」
あぁ、こいつは何も分かってない。
「あのなぁ、ショッピ。愛はいつか終わるんや」
「はぁ？」
俺の両親は、愛し合って結婚した。
だけどそれは脆くも崩れ去り2人は別れた。
それを間近で見ていた俺は、愛はいつか壊れるものだと学んだのだ。
「俺はAと離れとうない。せやから付き合わん。結婚もせん。このままずっと一生離れん」
「……嫌われたらどうするです？」
「そんなの関係あらへん。嫌われようが刺されようが絶対に、ずっと一緒や」
ずっと
そう
永遠に
「Aさん、厄介な男に気に入られてしもたなぁ。可哀想に」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 29人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
