！おさななあまた！ (ページ13)

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僕が宿題を手伝わないと言ってすぐ、隣でがくりと肩を落としているのは僕の幼馴染のA。不幸体質というか何というか、僕以外の男の人とはお話出来ないのに、それでも優しくて笑顔だから色々な人に狙われやすい。まあ僕にはAの笑顔は取ってつけたものだと理解してるけど。

前にかねごんに、「幼馴染のままで良いの？」と聞かれた事がある。最初はAが何処か違うくて遠い所に行ってしまったら嫌だなぁって思ってたし、付き合う？って尋ねたら断られちゃった。けど、最終的には幼馴染としてAが頼ってくるからこのままで良いなぁとか思っちゃったり。

「取り敢えず明日は学校行けそう？僕がノート取ってAに見せてあげよっか？」
『それは流石に大丈夫かな』
「あ、本当に……？」

Aには楽に生きさせてあげたい。本当は宿題でも、授業でも僕が代わりに何でも出てあげて、Aにはゲームだけして一日過ごして欲しい。だけれど、Aは僕と違って真面目だから断るんだろうなぁ、と思いながら僕の部屋で勉強しているAを見る。

普通なら男と女という事もあって、1人で男の部屋に入るなんて危機感が無いとか思われる。僕だってAの事をあれやそれやしたい欲求だってあるし。好きな女の子相手なんだよ、逆に無い方がおかしいでしょ？

『やきぱん……やきぱん！』
「うぇ、？何……？」
『さっきから呼んでるのにぼーっとして大丈夫？いや……勉強が終わったからやきぱんの漫画とベッド借りて良い？』
「あ、うん、良いよ」

そう言いながらベッドに転がるAを見て頭が痛くなる。このまま僕に食べられちゃったら良いのに、なんて思いながらもAの横で新しく買った漫画を読む。いつまは考えないけれど、僕のベッド変な匂いしないかな、こんな事ならちゃんとAが来る前にファブれば良かったな、なんて後悔する。

「ねぇ、A。こういう風に僕以外の男の子の部屋に入っちゃだめだよ」
『え、そりゃあやきぱんの部屋だから入ってるんだけど……もしかして嫌だった？』
「んーん、僕以外にしなかったら良いの」

やっぱり僕以外にしてないなら良いや。もし欲張って恋人同士とかになってAに嫌われたら堪らないもん。僕がAとずっと一緒に居られるのならば、僕は永久に幼馴染枠から外れたくはないな、なんて。