！おさななあまた！ (ページ1)

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幼なじみへの葛藤【shp】ページ1

「Aってさ、ショッピと付き合ってんの？」

何回も聞かれてきたこの言葉。高校に入ってもその記録は更新され続けている。

『ううん、付き合ってないよ。』
「ふーん、付き合ってるんだと思ってた」
『そんな訳ないよ～。多分あっちは幼なじみとしか思ってないし』
「……それはないと思うけど？」

訝しめな顔をしながら友達が私を見る。幼なじみで、私の好きな人ショッピ。幼稚園からの仲で、いまだに家族ぐるみで仲がいい。

「Aはショッピのことなんとも思ってないの？」
『う～ん……』

正直に言っていいか悩む。目の前にいる友達は高校に上がってから仲良くなった子。まだそういう話はしたことがなかった。

「……ぶっちゃけさ、ショッピのこと好きでしょ？」
『え、うそ、わかりやすい？』
「まぁ、分かる人は分かるかな～ぐらいかな」

そう言って友達はニヤニヤと笑う。この返答の仕方は多分分かりやすいのだろう。

『本人にもバレてると思う……？』
「ん～、それはどうかな？」
『ねぇ～！』

本人も同じ気持ちだといいな、なんて今までの人生で何回も思ってきた。けどいまだに最初の質問への答えはノー。自分の心に嘘をついてるような感じがして、嫌になっていた。

「あ、今日の放課後は誰と帰るの？」
『ショッピとだけど……』
「なるほどなるほど……健闘を祈る！」
『え、ちょっとどういうこと！？』

そのまま友達は自分の席に戻って、授業の時間になってしまった。その後の授業はもちろん、友達の一言のせいで何も集中できなかった。