いち ページ2
ぴぴぴ、と無機質な音を上げて鳴る目覚まし時計を止め、もぞもぞと起き上がるとぐっと体を伸ばし、端に置いてあった黒縁の眼鏡を掛けてベッドから抜け出す。
窓に近付きカーテンを開けると真っ先に飛び込んでくるのは隣接したマンションの一室のカーテンの掛かった窓。
人一人余裕で飛び移れる程の近さに、中学の頃は何故こんな所に家を建てたのかと疑問に思ったものだが、今となっては今日も一日始まったのだなと健やかな気分になる。
制服に着替え、髪を纏めてお団子にするとよしっ！と気合いを入れ鞄を引っ掴んでドアノブへと手を掛ける。
『おっとと、忘れるとこやった……行ってきます』
危ない危ないとばかりに振り返り、机の上に置かれているパソコンの横に鎮座している淡い紫というゆめかわ配色の可愛らしい猫のぬいぐるみに笑顔で挨拶をして部屋を出た。
階段を下りて、ダイニングテーブルに用意されている朝食を食べ、両親に行ってきますと告げてようやく私は家を出る。
変わらない朝の風景、今日は天気もいいから尚上機嫌になってしまう。
『お？』
足取り軽く通学路を歩いていると、前方に見慣れた長身の男子生徒が歩いていた。
あのふわふわ頭、後ろから見ても間違いようがない。
『おーい、ちっち〜！』
「ん、はよ〜」
『今日はちょっと早いやん珍しい。いっつも私の後ろにおんのに』
「はよ目ぇ覚めてもて二度寝しようと思ててんけど寝れんかってん。もうええわ今日はよ出るか！みたいな」
『じじいやんちっち』
「今日は早く出れた賢い幼馴染にかける言葉とは思われへんお前最低」
『怒んないでよ〜！』
みんなからチーノというあだ名で親しまれている丸眼鏡を掛けた見目麗しいこの男は、所謂腐れ縁という奴だ。
元々親同士が仲が良く、家が特段近いわけでもないが小学校から仲良くしている。
思春期を迎えるとどうしても男女は距離を取りがちになるが、有難い事に彼は変わる事なく私と接してくれた。
親友と呼んでもいいかもしれない。
しかし、何時もより早く出て来たということは今日は一緒には居ないか…まあ一人で歩いている時点で察していたけれど。
「おい、急に分かりやすくしゅんとすんなや」
『は？してないし！』
「今更なに隠してんねん、てか誰に隠してんねん。知っとうから別に」
『し て な い ！』
「心配せんでももうすぐ来るわ」
『何が、』
「チーノ」
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える。(プロフ) - 白崎さん» こんにちは、える。です。わ〜！そう言って頂けてとっても幸せです…！お待たせしてしまって申し訳ない限りです…！これからもムラのある更新頻度ですが何卒見守ってあげてくださいまし！コメントありがとうございました！ (2月25日 11時) (
レス) id: 984bd7bc35 (このIDを非表示/違反報告)
白崎(プロフ) - 初コメ失礼します！本当にこの作品大好きで…！😭いつ更新されるかな？って毎日通知確認してました笑 待ってましたーって言わんばかりにとんできちゃいました🥹 これからも応援してます‼️😭頑張ってください😿♡ (2月24日 9時) (レス) @page38 id: 65a2c4ef0e (このIDを非表示/違反報告)
える。(プロフ) - ゆゆゆさん» こんばんは、える。です。ゆゆゆ様の好みを撃ち抜く事が出来て何よりです！たくさんのすきもありがとうございます、とってもとってもうれしいし執筆の糧になりますー！これからもどうぞ温かく見守ってあげてくださいまし、よろしくお願い致します！ (1月15日 1時) (レス) id: 984bd7bc35 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆゆ - ほんとにこの文章で書ききれないくらいです…!!語彙力がなくて「好き」ばっかりの読みにくい文章でごめんなさい…!!🙇🏻♀️いつも楽しみをありがとうございますっこれからもずっと応援してます！ (1月14日 21時) (レス) id: 8a4843d7c9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆゆ - 初コメント失礼します…!あのほんとにだいすきです…!!好きすぎてなんと言ったらいいか分からないくらいえる。さんの書く文章が好きすぎてもう…!!✨sypくんもciくんも親友ちゃんももちろん卯花ちゃんもみんな愛重くてお互い大好きな感じが私の好みどストライクで…!! (1月14日 21時) (レス) id: 8a4843d7c9 (このIDを非表示/違反報告)
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