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○月✕日
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『ハッピーバースデーショッピ〜!』
「……なんすかいきなり」
『0時ぴったりに一番に言おうって決めとったんや〜♪ま、ここには私と君以外おらへんし、生憎私も君も友達がおらへんから必然的に私が一番になるわけなんやけども』
「言うてて虚しないですか」
『やかましわ。つかなんで関西弁なん?言語機能とか弄った覚えないんやけど』
「アンタの言語…というかイントネーションがうつったんとちゃいます?1年もおったらうつるもんでしょ」
『なかなか人間らしい事言う様になったやん〜ケーキでも食べる?用意したで?』
「生クリームが詰まった箇所を丁寧に直してくれるんやったらええっすよ別に」
『それは面倒かも』
「…」
『?どしたんショッピ?』
「あつい」
『あつい???』
「上手く言語化が出来ません。胸部の辺りに違和感があります。バグ、若しくは故障の可能性があります」
『急に標準語になるやん。…ふふ』
「何が可笑しいんすか」
『あのねショッピ、』
『それは"嬉しい"って言うんやで』
○月✕日
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『…よし、これでメンテナンスは終了!』
「ありがとうございます」
『いえいえ〜こちらとしても好みの男の体に合法的に触れてたすかるって感じなので〜』
「知ってますよ、そういうのきもいって言うんやろ」
『いらん言葉ばっかり覚えて…検索機能オフにしよかな』
「Aには恋人がいたんですか?」
『え、なに、いきなり』
「それとも今まで恋愛というものに縁が無かったんですか?俺の予想ではそっちの方が確率が高そうなんすけど。アンタは聡明で博識で、科学者としては優秀やけど人間としてはポンコツなんで」
『なになに、ほんとになんでいきなり痛い所を突くどころか抉り取られてんの私』
「いえ、分かんないんすよ。分からないからこそ聞きたい」
「法を破ってまで俺を作った理由」
『……なんで、』
「心拍数が上がってますね、もしかして隠し通すつもりやったんですか?なら検索機能はもっと早くにオフにするべきでしたね」
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