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HRを終えて、私は急いで教室を飛び出す。
私の所の担任は遅く終わることで有名だから廊下に大先生とかがいたらどうしようかと思ってたけどそんな心配は杞憂だったらしい
大先生がいるクラスとは反対の廊下を歩いて階段を下り、一階につく。そして、渡り廊下から外れて進んでいけば人気のない校舎裏へと辿り着く
「へぇ、ちゃんと一人で来たんだ」
『一人で来いって言ったのはそっちでしょ』
「まあね、であんたはもうわかってると思うけど…」
『鬱くんに関わらないでってか？』
呼び慣れすぎて言われることはわかりきっていた。
そう、アイツは異様にモテる。だからこそ、幼なじみでいつも周りにいる私のことが大先生好きの女子にとって大層嫌らしい
「わかってるなら話は早いや。この子が、鬱くんのこと好きなんだよね。だからいつも一緒にいるお前は邪魔なんだよね」
『はあ…』
「はあって…こっちは真剣に…！」
真剣も何も…
『だってあなた、大先生と同じクラスでしょ？話す機会何て教室にいるなら幾らでもあるじゃない。私のことを言い訳に使ってるようだけどあなたにも問題はあるんじゃないの？』
「だから！こっちはあんたがいるから意識して貰えないんじゃない！！そのこともちゃんと考えなさいよ！」
ちゃんと考えてるのに考えてないのはそっちじゃないかな
『慣れきった幼なじみとクラスにいる知らない女の子。そっちの方が興味を持ってもらえるんじゃない？』
「あんたさっきから調子乗ってんじゃないわよ！」
その言葉と共に重いビンタが飛んでくる
地面に倒れ込んだ私を見下す女の子の顔を見て、そういえばこの子バレー部の子じゃなかったかと思い出す。私の顔はボールじゃないんだけどな…
叩かれた頬を摩りつつ、女の子を見つめていると枝がパキッと鳴る音が聞こえてくる
目の前に立つ二人は1mmも動いてない…
つまり…
「なあ？Aに何してるん？」
「あ……鬱くん…」
そう、この子達にとって今最も会いたくない人物である大先生がそこに立っていた
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