◆ ページ37
あれからシャオくんとコネシマくんは違うクラスであるにも関わらず休憩時間の度にうちに遊びに来ていた。
初めてうちに訪問した際、クラスの女子達は阿鼻叫喚、彼女も大層喜びよく釣り上げてくれたと私を褒め称える勢いだったが私に楽しそうに話し掛けているコネシマくんに話し掛けようと彼の制服の裾を掴んだ時、「じゃれんな鬱陶しい」と舌打ちと共に腕を払われ彼女のプライドは粉々に砕かれてしまったのだ。
彼女が最も我慢ならない事、それは自分より私が優遇されている事。
それをまざまざと見せつけられ、彼女は酷くご立腹なのだ。
一緒にお昼を食べる所か口さえ聞いて貰えてない。
まあもう慣れてますけどね。そして周りには決まってこう言うのだ、「今Aのメンタルが不安定やからそっとしといてあげてるんよ、あの子情緒不安定なとこあるから」
メンタルに難があるのは認める、難が無かったらブルーベリーにそもそも頼ってなどいない。
『……ゾムくん近ない？』
「えっ」
長々と心の中で独白を披露し最後に自嘲気味にこっそり笑みを浮かべながら静かに対策ノートをカリカリと作っていたがあまりにも気になりすぎて遂に言葉に出してしまった。
7月に入って席替えが行われ、私が彼女と離れた代わりに隣にゾムくんがやってきた(その時のゾムくんの嬉しそうな顔と言ったら！場所が木造校舎なら頭を撫でくりまわしていたというぐらい可愛かった)
そしてゾムくんは今、私の椅子に自分の椅子をぴったりとくっつけながら私がペンを走らすノートをじっと見つめていた。
まるでクッションでも弄ぶ様に左手を私の太ももの下に内側から差し込みながら。
「い、いい嫌やった…？」
『んー別にええんやけど、手は引っ込めて欲しいかなあ。付き合ってんのかなって勘違いされちゃうよ？』
「……俺は、それでもええで」
Aとやったら。
そう言ってぽふ、と私の髪に顔を埋めるゾムくん。
いやここ教室やねん。
いくらイケメンに殺し文句を捧げられてもただただ胃が痛くなるだけなんよごめんな。
あ〜〜〜痛い〜〜〜彼女からの視線を感じる〜〜〜！
今回は長引きそうな気がする…考えただけで胃はキリキリするし頭はズキズキする。
いっそ捨ててしまえば楽だろうに、臆病者の私はそれすら出来ない。
そうやって自分の首を締めていくのだ、息を引き取るのも時間の問題かもしれない。
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える。(プロフ) - 桜の穂さん» こんにちは初めまして、える。と申します。勿体ないお言葉、本当にありがとうございます！ぼちぼちと更新頑張りますので、応援よろしくお願い致します。 (2022年12月17日 14時) (
レス) id: 4124cd0df0 (このIDを非表示/違反報告)
える。(プロフ) - とまとまとまとさん» こんにちは初めまして、える。と申します。嬉しいお言葉ありがとうございます！更新の励みになります、これからも応援よろしくお願い致します。 (2022年12月17日 14時) (レス) id: 4124cd0df0 (このIDを非表示/違反報告)
える。(プロフ) - けんまおし1016さん» こんにちは初めまして、える。と申します。嬉しいお言葉達に感無量にございます…！票も本当にありがとうございます、これからも見守ってくださいませ！ (2022年12月17日 14時) (レス) id: 4124cd0df0 (このIDを非表示/違反報告)
桜の穂 - お話がすばらしすぎる…！ずっと着いていきます(((続きが読みたくなりすぎました！！！ (2022年12月17日 14時) (レス) @page35 id: f612835adc (このIDを非表示/違反報告)
とまとまとまと - やばい……!!めっちゃ好き……！お話も面白くて最高でしたｯｯ!!これからもずっと読み続けます!更新頑張ってくださいｯｯ!! (2022年12月17日 12時) (レス) id: e6e42fc56c (このIDを非表示/違反報告)
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